2022年09月12日

ほうせんか花2022 朝鮮女子勤労挺身隊 〜つなぐ・・・記憶と継承〜

ほうせんか花2022
朝鮮女子勤労挺身隊
〜つなぐ・・・記憶と継承〜



2022年9月10日(土):14:00〜
11日(日)11:00〜
15:00〜

会場   名古屋市公会堂大ホール

主催  
「ほうせん花2022」の上演を成功させる会
名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟を支援する会
愛知・県民に手による平和を願う演劇の会

後援  
名古屋市
名古屋演劇鑑賞会
公益財団法人名古屋市文化振興事業団


久しぶりに演劇を鑑賞した。知り合いの高橋信さんの案内を読んだから。会場で、高橋さんは、案内係をしていた。すれ違ったので、「高橋さん、こんにちは」と挨拶した。

公会堂へは、地下鉄でなく、市バスで行った。階段を使わなくて良いから。公会堂周辺は、結構、人出が多かった。天気も良かった。

久しぶりの演劇鑑賞だ。開演して、しばらく見ていたら、涙が出てきた。うれしかった。在職中は、名演の演劇鑑賞を毎月していた。あの時の感動。もう20年以上味わっていない。

入場した時にもらった、パンフの中に、名演の今の活動状況が出ていた。今は、一か月おきに鑑賞会があるとのこと。

「ほうせん花」のパンフレットの冒頭に、高橋信さんの文章を載せている。長い文章です。引用します。この演劇の意味、現在の日本の歴史認識について、深い洞察があります。

「あったことをなかったことにする社会に“真実の光を”
名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟を支援する会 共同代表高橋信


毎年8月は、戦争体験が語られ、“戦争は二度としてはならない”と国を挙げて「誓う」季節(とき)だが、私は“もういい加減にしてくれ”と思うことがある。とくに8月15日終戦の日に。始まり(開戦)がなければ終わり(終戦)はない。『はだしのゲン』の最終章で、

ゲンの母親が夫を薪で火葬に伏す時、“天皇陛下様、どうしてもっと早く戦争を御止めにならなかったのですか!?”“戦争を御始めになったのはどなたですか!?”と叫ぶ場面がある。これほど端的に天皇の戦争責任を追及する場面を私は知らない。天皇にしか「開戦」権限と

「終戦」権限はなかったのである。この戦争責任をほとんど誰も問おうとしない8月15日。
 日本が始めた戦争は、日清戦争からアジア太平洋戦争まですべて侵略戦争であった。朝鮮の植民地支配はその延長戦上にあり、その下で、強制連行と強制労働は推し進められた。

その現場は、炭鉱、鉱山、ダム建設、鉄道建設、港湾工事、地下軍需工場掘削、都市の軍需工場(朝鮮女子勤労挺身隊はその一つ)、そして日本軍「慰安所」。証拠も被害者・加害者目撃者の証言、文書、物的証拠、遺骨など山とあり否定のしようがない。

過ちを犯したら、@事実を認め、A謝罪し、⓷賠償をする。そして次世代に継承する文・物を遺すということは、人間社会の常識である。歴史は、「主観」、「好み」によってつくりかえられてはならない。真実を語らない歴史は、繰り返される。なのに、この国では「なかっ

た」とうそぶく輩(やから)が「国葬」扱いにされようとしている。
今回の公演は、そうした「歴史否定」社会に抗い、真実の光を放つささやかな営みである。」




高橋信さんのプロフィールを紹介します。

慶応大学文学部歴史学科卒、愛知県立高校教員、愛知県高教組委員長、愛知県平和委員会理事長を務めた。名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟を支援する会 共同代表高橋信

高橋信さんは、私が愛知県立高校教員として勤務、愛知県高教組障害児学校部長、愛知県高教組名南支部長をしていた時以来の、友人です。ずいぶん前から、名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟を支援する会の活動をしていたんだなあと、思います。直接、この問題について彼と話し合ったことはありません。

高橋さんは、時々、韓国に用事で行き、韓国の人と交流をしていることを知っていました。学校では、歴史の教師として、教育実践の素晴らしい積み上げを持っていること、教え子が感化を受け、国際的に活躍していること、例えば、中国、韓国で卒業生が活躍していることを知っております。

 歴史研究者として彼の発言はしっかりとしています。上記の文章を見ていただければ分かります。

エピソードとして、お孫さんの高橋花さん・中学1年が、挺身隊員として出演した。
参加者のひとことに、

「高橋はな (中学1年」 私はこれまで「ほうせん花2022」の演劇をやるまで日本と韓国の関係をくわしくは知りませんでした。演劇の経験はゼロ。人前に立って話すことがあまりなく、はずかしがりやでした。でも、皆さんのおかげで緊張がほぐれました。)










posted by 花井英男 at 10:30| 戦争・平和

2022年08月01日

国際芸術祭 あいち 2022

STILL ALIVE

国際芸術祭
あいち 2022

2022.7.30―10.10
International
Festival of
Contetemporary art and
Learning programs
In Aichi


  昨日、愛知芸術文化センターへ行った。時間的に余裕ができたので、出かた。

 感想は、一言で言って難しい。解説が欲しい。NHKの日曜美術館でいつか取り上げてほしい。

 ニュース番組で紹介していた。解説のようなことも言っていた。

 ある芸術家が、芸術家たちへ送り続けていたメッセイジが壁一面に張り出されていた。短文である。その中の、一部が、STILL ALIVE 「まだ生きている」 という言葉。危機感、恐怖、おびえさえ感じる言葉だ。

 世界の今の現状を見れば、或いは、感じれば、こういう言葉が出てくる。「まだ生きている」









posted by 花井英男 at 09:01| 文学・芸術

2022年07月11日

アンフォーレの講演会の感想 続き

アンフォーレの講演会の感想 続き

アメリカ文学者大橋先生との出会いと別れ

2022年7月9日土14:00〜16:00

アンフォーレ本館 3階 健康支援室・講義室


講師:尾崎俊介氏

 
愛称はアンフォーレ。安城市図書情報館やホールがある本館(公共施設棟)、願いごと広場や公園などの公共屋外施設、民間経営による立体駐車場棟、民間経営による南館(商業施設棟)からなる。

講師:尾崎俊介氏
1963年、神奈川県生まれ。愛知教育大学教授。慶應義塾大学大学院文学研究科英米文学専攻後期博士課程単位取得。専門はアメリカ文学・アメリカ文化。著書に『S先生のこと』
(新宿書房、第61回日本ネッセイスト・クラブ賞)、『ハーレクイン・ロマンス』(平凡社新書)、『ホールデンの肖像』―ペーパバックから見るアメリカの読書文化』(新宿書房)、『紙表紙の誘惑』(研究社)などがある。


アンフォーレの講演会に参加の感想 続き


 講演会で、尾崎俊介先生は、慶応の英文科を目指したのは、中学校の時、父からもらった、大橋吉之輔訳の「アンクルトムの小屋」ストウ夫人著、旺文社文庫を読んだから、と言われた。父親のことは、詳しく言われなかった。

 文学関係の研究者のようだ。慶應の英文科に大橋吉之輔がいるということが、頭に入り、大橋吉之輔を目指した。慶應に入るという一念で勉強したようだ。中学生の時にすでに、大橋吉之輔にあこがれた。英文科に入ると、大橋ゼミに入るには、定員が10名なので、厳しい選抜があるということだった。

 こういうこともあるのかと思った。憧れの大橋ゼミに入り、これだけの本を読むようにと言われた。アメリカ文学の名作の一覧表を著書の中で紹介している。この中から、卒業研究のテーマを探すようにという意味がある。これが、尾崎俊介先生の人間形成過程だったと思う。

 私の小さい頃の経験を話します。小学生2年の頃から、教会の日曜学校に通っていた。日曜学校に通うのが楽しみだった。そこで聞く聖書の話は、新鮮だった。そこで友達と遊ぶのも楽しかった。その教会の文庫に、「フランダースの犬」があり借りて、涙を流して読んだ記憶がある。

 その文庫でいろんな本を借りて読んだ。子どもの頃に、名作を読み、自分づくりをしていたようなものだ。貴重な経験だっと思う。









posted by 花井英男 at 17:26| 文学・芸術