2017年10月08日

愛知県精神科心理ネットワーク研究会

第1回 愛知県精神科心理ネットワーク研究会

日時:平成29年10月8日(日)13:30〜17:00

場所:カネジュービル 6階 会議室

名古屋駅新幹線口


会費:1500円

プログラム

司会  古村健先生(研究会代表)

13:30 開会の挨拶と参加者の自己紹介

14:00 <伝達講習1>自殺念慮のアセスメントと対応方法
古村健先生(東尾張病院)

  15:00  休憩

15:20 <伝達講習2>うつ病の行動活性化
山内 恵理子先生(京ケ峰岡田病院>

16:00事例検討(行動活性化を用いた事例)
西村 勇人先生(上林記念病院)


17:00 終了

懇親会




今年の愛知県臨床心理士会の愛知県精神科心理ネットワーク分科会
から生まれた研究グループの活動が始まった。東尾張病院の古村健先生の呼びかけで始まった。


名古屋駅の新幹線口には、桜通り口側の超高層ビル群ほどではないが、高層ビルが立ち並び、私の大学生時代(50数年前)のころには考えられなかったビル街になってしまった。


昔は、「駅裏」と言っていた。危険地帯だった。「駅西」になり、「新幹線口」となったと思う。今、「駅裏」という言葉を使うことはできない。


県内の病院、心療内科、メンタルクリニック、区役所などに勤務する若手の臨床心理士ばかりが集まった。私だけ例外だ。しかし、私も、ヤング・アットハートだ。


始めと終わりは、参加者全員が自由に発言し、発表中も自由に発言でき、質問もできる雰囲気は、魅力的である。
お互いの発言を尊重する雰囲気は素晴らしい。代表の古村健さんの気配りがあってのこと。
古村先生は、新潟の認知・行動療法学会のワークショップでお世話になった。話をしていると、幅広く勉強されている。、

伝達講習というユニークな発表。
学会の発表者(大学の研究者)の内容を忠実に伝えるのは大変な仕事だ。古村さんの発表内容は膨大だ。忠実に、内容の充実した伝達講習だった。ただ感謝のみ。学会発表の大切なものを皆さんと共有しようというもの。

古村さんは、自殺関連のことに関心を持っていたのかと思った。こういうものばかりに集中しての伝達講習だ。
「自殺念慮のアセスメントと対応方法」は18枚のパワーポイント。
簡潔にして要領を得た、内容。自殺関連のことは、町内の保健環境委員会でも話題になる。

厚生労働省の「ゲートキーパー手帳」の紹介も貴重だ。膨大な量の資料を準備していただいた。
素人でもできる支援に重きを置いた内容。


大学の研究者の作成した、

”10エッセンシャルズ
ーメンタルヘルス支援と自殺予防のための教育プログラムー
2014年版


は、よく考えられた内容。これもたくさんの資料だ。
貴重な資料だ。


この資料の中で、「症例の概念化」の中の、「気質的脆弱性因子」(きしつてき ぜいじゃくせい いんし)という用語を使っている。「脆弱性」という言葉について考えたい。
「こういう用語で片付けられない」と私は思う。「ぜいじゃくせい」という言葉は、、人間は強そうで、弱い、弱そうで強いという言葉で使われる。

私は、人間誰でも『脆弱な部分」を持つのではないかと思う。お互いの弱い部分を知るのは、難しいかもしれない。分からなくて、理解できなくて、腹を立てるかもしれない。理解しようとする場合があるかもしれない。

これは、「もろくて弱い性質または性格」という意味だが、誰も小さい時から、恵まれた環境で育つとは限らない。恵まれた環境に育っているなあと思う、立派な人だと思う人もいる。

一方、学歴があっても、学識があっても、性格的に、人間的にゆがんだ人がいる。「歪みがあるなあ」と思っても、口に出しては言えない。私自身もゆがんだところを持つ。人に迷惑をかけたと思う。

犯罪を犯す人、何かの過ちを犯してしまう人、大なり、小なり、欠点を持つ人。人にはわからないが、生きづらさを抱えている人。人に危害を加えても、人に迷惑を与えても、自分の欠点を自覚していない人。


10才までに体験した事柄によって、その人の記憶、認知、感情、、行動、対人関係、身体感覚の形成に影響を与えるという観点、(スキーマ療法の観点)から、クライエントにアプローチすることが可能になったと思う。

勿論、10歳以降からの体験に基づく、その人の記憶、感情、認知、行動、対人関係、身体感覚の形成に影響を与えた事柄にも配慮する観点も必要だと思う。

その場、その場で頭に浮かぶ、様々な考えやイメージのことを「自動思考」と呼ぶが、すでに頭の中にある、自分や世界や他者に対する深い思いや価値観のこと」を「スキーマ」と呼ぶ。

日本で、認知・行動療法の開拓者の一人である、伊藤絵美先生は、スキーマ療法は、もっと深いレベルの認知であると言う。まずは自動思考から取り組むことを勧める。

まずは、自動思考について認知・行動療法をし、さらに深めるためにスキーマ療法に進む必要がある。

さて、「脆弱性」(ぜいじゃくせい)という言葉の説明とどうアプローチしていくかということから、本日の研究会の内容と離れてしまった。本日の研究会に戻る。

参加してよかった。うつ病の「行動活性化」についての伝達講習も、分かりやすく、見やすい内容にパワーポイントを作成してくれた。発表までに、大変なことだったと思う。ご苦労様と労いたいと思う。


行動活性化を適用したクライエントの成功した症例発表もすばらしかった。
行動活性化の本は何冊も出ている。どう実践するかが問題だ。


シンプルに、本人の意思を尊重して、実践を積み上げて、復職に成功した。
臨床心理士がどのように実践するかが問題だ。
9枚のパワーポイントに見事にまとめた。


この研修グループだが発展することを期待しております。




츄㾆
posted by 花井英男 at 20:03| 研修

2017年10月03日

認知・行動療法学会に参加して

認知・行動療法学会に参加して


日本認知・行動療法学会第43回大会
大会テーマ 「援助職の共通言語として」


会期:2017年9月29日(金)〜10月1日(日)


会場: 朱鷺(とき)メッセ (新潟コンベンションセンター)

新潟交通バス停     「朱鷺メッセ」



9月28日(木)早朝、7時ころ、中部空港から、新潟便で出発した。
佐渡観光をしたいという希望だった。
予定通り新潟空港上空に着いたが、強風のため、天候回復を待つために、少し上空を飛んでいたが、回復出来ないと判断し、中部空港に引き返しますという機長からの報告があった。


家内と新潟のホテルに電話した。
28日は、夕方の便まで中部空港に滞在することになり、1日中、本を読んで1冊読んでしまった。気分転換のため、空港デッキで飛行機を見たり、3階の店をぐるぐる回り、ウィンドウショッピングをした。


夕方、学会に行く、古村健さんが来て、新潟便の搭乗口付近で、ゆっくりよもやま話が出来た。イギリスの統合失調症の認知行動療法の研修のため、バーミンガム、ロンドン、マンチェスターなど数か所に行ったとのこと。


古村さんは,大学院修士課程時代のクラスメイト。
東大大学院博士課程で統合失調症の妄想・幻聴の認知行動療法に関して博士号をとった。今回のワークショップの講師だ。


さて、今回は、学会のワークショップ4つに参加した。
初日


9月29日は、
「統合失調症への認知・行動療法」
石垣琢磨・東京大学教授
古村健・臨床心理士 博士  国立病院機構 東尾張病院



統合失調症患者の幻想、妄想への認知行動療法の具体的な方法を提示してくれた。恩師(石垣先生)と弟子(古村さん)の共同のプレゼンテーションであった。日本ではこれは初めてだと思う。これからもどんどん発表をしてもらいたい。


実践を積み上げてきた古村さんの発表であった。ワークショップの後に、運よく一緒に昼食をとることが出来た。ご苦労様とお礼を述べ、率直な感想を述べ、本の紹介など聞くことが出来た。ラッキーだった。




9月30日(土)は、「スキーマ療法の理論と実践」
大島郁葉(おおしまふみよ)・千葉大学  子どものこころの発達教育研究センター
臨床心理士・医学博士



3時間の、圧縮した内容であった。とても3時間では扱いきれない内容だ。
今までスキーマ療法のワークショップを受けたが、一番、内容があった。
日本人でただ一人、スキーマ療法の資格を持つ人。さらに今まで実践を積み重ねているベテランだ。実践の積上げ、実績がある。
こういう人から、また、研修を受けたい。



10月1日(日)は、2つ、
「非随絆性強化(NCR)を技術レベルで事例から理解する」
奥田健次・臨床心理士・桜花学園大学大学院客員教授



新潟大の神村先生からの要請を受けてのワークショップをすることにしたと、経緯を述べた。。
行動分析学者としての本を沢山出す。愛知大学での集中講義を受けたことがある。
現在も東京のいくつかの大学でも講義する。

中身は、実際的なものばかり。非随伴性の課題を3つの枠の中に書きこむものだが、難しくて、正解が出せる人はごくわずか。


行動分析学は、理解はできても、技術として出来る人はごくわずか、という指摘。その通りだ。
徳島の特別支援学校の、行動障害の中学生の実践例のヴィデオは、beforeとafterはすごい変化だった。両親の許可を得たヴィデオを見た。2人の担当教員は殴られたり、ひっかれたりして、顔と体中にきずだらけ。学校の職員全員への話をして、1回の話だけで改善した。

この事例は、「メリットの法則」集英社に記述されている。

徳島県では、学校の教職員のABA研究会が盛んなところ。鳴門教育大に島宗先生がいた頃、ABA研究会が立ち上げられた経緯がある。

奥田先生は、アメリカの施設でも、職員が困り切っているのを、即座に解決して見せたなど実践が豊富だ。


ABA(応用行動分析)のすばらしさを実感した。
奥田先生は、世界中をまわって治療活動をしている。会えば挨拶するが、中々近寄れない存在に感じる。
しかし、彼は、権威が嫌いだという。気さくに付き合ってくれる存在だと思う。。
行動分析学会への加入を呼びかけられた。私は高齢で退会したが、未練が残る。


柳澤さんと帰りの空港で、奥田先生のWSは良かったね、と感想を述べ合った。
明日から使える内容だ。
横浜から来た精神科医と昼食をとりながら、奥田先生のWSの話が出来た。
「難しいですね」という感想だった。


アクセプタンス&コミットメント・セラピー入門
:体験に基づいてACTの基本をまなぶ
早稲田大学人間科学学術院
大月友  臨床心理士・博士



ACTのWSは熊野宏昭先生(早稲田大学)、武藤崇先生(同志社大学)から受け、実践を始めた。
それでも大月先生のWSを受けたいということで受けた。岐阜で、大月先生の講演を聞いているので、また聞きたくなった。
やはり、受けてよかった。

2018年3月3,4日  きらめきみなと館  福井県敦賀市でACT-japanの年次ミーティングが開催される。ACTの実践は広がっている。


新 潟 観 光 と 佐 渡 観 光



中部空港からの新潟便が、強風のため着陸できないため、中部空港に引き返し、振替の夕方便で新潟に到着したため、新潟観光、佐渡観光はダメになった。


同じクリニックのTさんは、小牧からの新潟便を使い、やはり、強風のため、着陸できず、上空で旋回していて、なんとか着陸できたとのことであった。


夕食は、新潟駅万代口(ばんだいぐち)の構内に隣接する店で新鮮な魚の寿司を購入したり、地下の食堂を利用した。


昼食時、朱鷺メッセ(国際会議場)に隣接する、新潟県立万代島美術館の所蔵品展「うつくしい暮らし」―生活によりそう工芸・デザインーを見た。


朱鷺メッセに隣接する展望室(31階)からの眺めがすばらしかった。
西をむけば、眼下に信濃川が流れ、雄大な日本海、遠くに佐渡島がかすんで見えた。芭蕉の句が浮かんだが、荒波ではなかった。快晴で、静かな海のようだ。


反対側の東を見れば、眼下に、新潟の街並み、広い田園地帯と遠くに山並みが連なっていた。
360度の見晴らしがすばらしい。


短時間で出来る新潟観光はないかと探した結果、新潟市観光循環バスを見つけた。
16か所を周る。降りて見に行く時間はない。バスに乗りっぱなしで、こんなところがあると分かればよい。料金は210円。会議場に戻るコースに乗った。循環バスに乗って、朱鷺メッセ・国際会議場を見ると、すごく大きい。


マリンピア日本海、旧斉藤家別邸、北方文化博物館別館、会津弥一記念館、マンガの家、安吾・風の館などであった。坂口安吾と会津八一の出身地らしい。

朱鷺メッセの会場2階から外の眺めも良い。会場は、信濃川沿いにある。信濃川の風景がきれいだ。



ポスター発表
第9会場 展示ホールB (1F)
 ポスター発表のお目当ては、恩師の発表だ。

選択性緘黙を呈する中学生への行動療法アプローチ
ー行動アセスメントとその事例適用―

小野昌彦 明治学院大学心理学部 教育発達学科
江角周子 筑波大学大学院 人間総合科学研究科



奈良教育大学大学院時代の恩師・小野先生のポスター発表に駆け付けた。発表時間内に会えるといいと思った。
小野先生の口頭発表を沢山の人が集まって聞いていた。私は、なるべく前に出て、ポスターの中身を読み取ろうとした。


やがて、皆さんが帰り、「先生、すごい発表ですね」と話しかけた。数十年ぶりの緘黙児の治療成功例だとのこと。
多分、先生のSCとして勤務校の事例であると思われる。緘黙の生徒が、治って、全校生徒の前で、発表する。
この実践研究論文は、行動療法研究にのせるとのこと。


緘黙の実践例は、上越教育大の加藤哲文先生以来の発表だと言われた。行動分析に基づく、アプローチである。見てみれば、コロンブスの卵だ。とにかくすごい。


先生は、筑波大学の東京・茗荷谷(みょうがだに)の相談室で、後輩の院生の指導もしている。
この学会に、先生は、二人の院生と一緒に参加されていた。
私は、かつてSCの勤務校で緘黙の生徒がいた。親御さんはそっとしておいてほしいということであった。私の力不足であった。


小野先生は、来年の認知・行動療法学会は、白金(しろかね)(明治学院大学)でやるので、今回の会場の様子を、JTBの担当者と見て回っているとのことであった。JTBのスタッフは、明治学院の教え子だという。「私の本でてるかなあ」というので、「西村書店のコーナーで沢山、積み上げてあります」と案内した。

小野先生は、来年の学会では、不登校のテーマで、何か(講演か、シンポジュームか何か)、開こうと思っていると言われた。


小野先生と南和行先生の東京のSCグループの不登校研究会は、夏休みと冬休みに研究会を開き、学校臨床の交流を進めていると言われた。ますますの発展を祈る。

認知・行動療法学会は、昨年、会員は2200名を越した。今年の参加者は、昨年の初日の参加者をすでに超えたという。

来年の認知行動療法学会

日程  2018年10月26日(金)〜28日(日)

会場:  TKP品川カンファレンスセンター(26日)

     明治学院大学  白金(しろかね)キャンパス(27,28日)

2013年以来、久しぶりに東京で開催される。

大会会長 大野裕史(兵庫教育大学)  
準備委員会委員長 小野昌彦(明治学院大学) 
準備委員会事務局長 森本浩志 (明治学院大学)



今回の学会で、旧知の人と出会った。帰りの空港で、首藤先生夫妻(広島国際大)が2人の子どもさんを連れていた。搭乗口に歩いて行かれる時に、お二人が手を振ってくれた。

米山直樹先生(関西学院大)にWS会場で挨拶した。坂井誠先生(中京大)、柳沢先生、瀬口先生(犬山病院)、T先生(同じクリニック)、仁藤先生(岐阜)。杉山雅彦先生(福島学院大)。


なごやメンタルクリニックの院長の原井宏明先生と、新潟便の中で、近くの座席になり、挨拶した。空港から、新潟駅までのタクシーの中で、先生の日常の診療についての話を伺った。突然、英語で話初め、数分スピーチをされてのには、驚いた。「僕は準備してきているんだ」と言われた。今回、招待されたアメリカ人はいなかったがなあと思って不思議に思った。

原井先生は初日、教育講演の座長をされる予定だ。講師は京都大の古川先生。柳沢先生と、瀬口先生も一緒だった。原井先生の話に、瀬口君がうん、うんと言ってうなずいていた。

ハワイ大学の方でもまた勤務されると言っておられた。この10年、名古屋で勤務され、来年1月から東京で、原井クリニックを開かれるとのことだ。

岡嶋美代先生のひきこもりの青年OCDの支援のケース発表を聞いた。素晴らしい発表だった。杉山雅彦先生の司会。
岡嶋先生には、帰りの空港の搭乗口で、挨拶した。いつも私を労ってくれる。

私は高齢だという意識はあまりない。これだけの実力を持つ心理士はいないと思う。名古屋に来年、心理クリニックを開設されるとのことだった。来年の行動療法コロキウムを、担当される。

行動療法コロキウム in 三浦海岸

主催 (社) 日本認知・行動療法学会 コロキウム’17準備委員会

2018年2月10(土)ー12(祝)

会場 マホロバマインズ三浦    先着100名 

神奈川県三浦市南下浦町上宮田3231   TEL  046−889−8900 

名古屋から2時間40分
東京から1時間半
羽田から1時間20分


10月1日から申し込み受け付け開始。http://bit.ly/2x2kOg3
先着 100名

2泊5食 32000円  1泊3食  26000円
コロキウム準備委員会 問い合わせ colo17@gmail.com











posted by 花井英男 at 12:37| 研修

2017年03月06日

感情調節困難支援研修 U

感情調節困難支援研修U
臨床実践コース
第6回
「振り返りと討論症例検討と対人関係プロセス想起法(IPR)を活用して実習)」



日時:2017年3月5日(日)11:00〜18:00
場所:長谷川メンタルヘルス研究所セミナールーム
講師:遊佐安一郎(長谷川メンタルヘルス研究所 所長)
内田江里 (長谷川メンタルヘルス研究所 臨床心理士)
主催:長谷川メンタルヘルス研究所  渋谷区代官山


今回で最終回となる。臨床技術の幅を広げるという希望で参加した。
関東近辺から14〜15名の医師、予防医学の産業医、臨床心理士、看護師、病院の管理職・作業療法士、看護系大学教員、包括型生活支援施設職員PSW、家族などが熱心に参加した。


私より遠方の参加者がいた。先進的な心理療法を導入している、福井県の嶺南こころの病院の方である。先日、認知・行動療法コロキウム’17in小浜で現地準備スタッフの方である。また、東京でお会いし、知り合いになった。


遊佐先生は、基本的には、アメリカの病院で臨床経験、日本の長谷川病院での臨床経験での百戦練磨の実績と経験を持つ。
現在も、アメリカに在住し、1か月に1回アメリカの自宅に帰る。
日本語より英語の方が便利という感覚だと言われる。


弁証法的行動療法(DBT)・感情調節困難支援の日本への導入、東京での当事者支援、家族支援に従事。大学院でも集中講義。
東京大学等国内の大学院での客員教授をされた。
日本では見向きもされなかった患者への支援をされてきたことに敬意をもちます。


講義も穏やかに、分からないことに丁寧に答えられる。人格者である。
日本では、正式の大学の教員にはならず、ひたすら実践分野で活躍した。
現在、臨床心理士養成系の大学院の教員は、
実践分野で、レベルの低さは在学したものなら誰でも知っているだろう。

本日は、今迄をスキャンして、感想と本日取り上げてほしいことを言うように言われた。
それに基づいて講義の内容を決めるとのことだった。
私は今までの内容をおさらいして参加した。
私は、臨床での幅が広がったことを述べた。分からない用語の質問をした。


参加者から、「承認」は難しい、「認め」はうれしくないという指摘。
BPDの人は家族、母との関係の指摘。
マインドフルネスは、普通の人とBPDの人は違うことが指摘された。
入院させたい親と入院したくない本人。
幻聴も解離のひとつ。苦しくなると幻聴が出る(バンダコーク)。

イギリスで、統合失調症のCBTが開発された、日本で、菊池先生が導入したことを指摘。
ここで、私は、その本が2冊翻訳されたこと、古村健と東大の石垣琢磨先生が翻訳出版したことを追加した。


先生は、解離のことを触れ、私の紹介した、「4月23日の東京・大田区での第2回USPT研究会のワークショップ」のことも皆さんに紹介された。
USPT研究会のホームページを見て研究会の内容を確認された。

岡野憲一郎の「解離新時代」を紹介された。
ロールプレイをやってほしいという希望が出たので、午後はビデオをとらずに2組に分かれて、関係性のマインドフルネスを実践することになった。


承認はしてはいけない時にはしない。
ドクターは、患者と短い時間しか会わないが、病棟の看護師は長時間患者と付き合わないといけない。感情調節困難の患者の感情表出のために、看護師は疲弊してしまい、退職者が続出してしまう病院がある。

感情表出するBPDの家族は大変な状況にある。家族は敏感になっている。
ACTという分野を知った。心理療法のACTではなく、Assertive Community
Treatment の略語。包括型地域支援という分野で活躍する仙台からのPSW。

カウンセリングでズレが出ないために工夫が必要。
患者に、「この理解で、いいいですか」と聞くことの重要性。
家族のスキル・アップの必要性。そのためのコンサルテーション等。

先生の文献紹介。
「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」 星和書店 2700円
「パートナー間のこじれた関係を修復する11のステップ」明石書店 2600円

この本は、親子間、夫婦間の改善にも役立つと。

6回の講座のうち、4回出席できた。欠席した分については、何とかカバーしたい。
内容の充実した講座だった。

朝、名古屋駅を出る時、快晴だった。これなら、富士山が見られると思った。
新幹線の列車の左側に座り、静岡駅あたりから、前方に富士が見え始め、新富士駅では左側真横に、雲ひとつない、全景のすそ野の広い、すばらしい富士山がしばらく見えた。

名古屋の自宅へ帰ったのは、午後10時。やれたという実感。これからもがんばるぞ!!の気持。

感受調節困難支援研修 U
臨床実践コース


第1回 2016/10/2 感情調節困難の理解と弁証法的行動療法・承認とヘルピングスキル

第2回 2116/11/6 DBTスキル訓練・ヘルピングスキルを活用しての実習

第3回 2016/12/4 スキーマ療法とスキーマモードワーク
             対人関係プロセス想起法を活用して実習

第4回 2017/1/15  行動連鎖分析・対人関係プロセス想起法を活用して実習

第5回 2017/2/5   DBT家族スキル訓練・家族のためのパワーツール     
             対人関係プロセス想起法を活用して実習

第6回 2017/3/5 振り返りと討論症例検討と対人関係プロセス想起法を活用して実習


 
終わり






posted by 花井英男 at 16:35| 研修