2024年12月02日

EMDRリフレッシュコース研修会 2024

EMDRリフレッシュコース研修会 2024

日時 2024年11月30日(土)
        12月 1日(日) 

場所  金襴会高等学校・中学校 視聴覚室
    大阪市北区大淀南3−3−7(大阪駅から5分)

内容 1日目午後  :EMDR weekend1/2の再学習
   2日目午前  :weekend1/2の再学習  午後EMDR症例応用

講師 市井雅哉 先生 (兵庫教育大学教授 日本EMDR学会理事長)

主催 関西教育&心理研究会

参加条件 公認されたEMDRトレーニングを受けられた方

定員 対面25名 (臨床心理士資格更新ポイント)       

今回は、Weekend 1の新しいテキストを利用します。最新2023年版テキスト



EMDR療法は、臨床心理士が、すべてが、資格を取る必要のある、心理療法だという、呼びかけを、精神科医・杉山登志郎先生が、研修会で、発言していたのを思い出す。この発言の重要さは、今も、変わりないと思う。EMDRの研修は、心理職にとって大切なものであると思う。
 
 日頃の実践を高める内容であった。パーツワークの内容は、パーツの取り組みは、USPTが特に進んでいると思うが、新鮮であった。関西はこういう研究会があってしっかりしていると思う。

 市井先生の講義が聞けるなんてうれしい。市井先生が、元気で活躍しているのがなによりだ。テキストが全く新しくなったという感じだ。EMDRの研修を受け始めた頃、結構、費用がかかるとは思わなかった。私にとって、EMDRはトラウマへの最初の学問だった。私が、EMDRのpart1,part2の資格をとったのは、2007年だ。東京の早稲田大学の講堂とか、青少年センター国際会議場で講義を受けた、と思う。

 それから、毎年の学会に参加した。その中で、友人ができた。今でも付き合っている人たちだ。EMDRが、トラウマへの入り口となり、ブレインスポッティング療法、ボディコネクト療法、ホログラフィートーク、杉山n登志郎先生の療法/TSプロトコル、TFTなどの講習を受けた。

 昼食時間に食堂で、参加者とざっくばらんの話がよかった。話が盛り上がった。また、講義中の参加者同士の短いディスカッションの中でも話が盛り上がった。お互いの話に耳を傾けた。遠方からの参加者もいた。東京からの青年、奈良からの人、名刺を交換した。話が盛りあがった。時間が足りないくらい。

 栃木からの参加者は、交通費の節約のため、夜行バスできて、夜行バスで帰るという。宿泊費が大変だねといった。和歌山からの小児科のドクターは、高校時代、名古屋の東海高校に学んだと、話した。徳川美術館のそばに下宿した。懐かしい話を聞いた。東海高校は、愛知県外から下宿して通う生徒が結構いるとのことだった。

 帰りは、市井先生たちと一緒のタクシーで大阪駅まで乗った。バス停では、話が盛り上がっていた。研修で元気が出た。













posted by 花井英男 at 11:22| EMDR

2024年03月26日

ドイツのEMDR 強迫性障害の治療 ドイツの学者の講演

研修報告
ワークショップ 
「強迫性障害におけるEMDR」
“EMDR in Obsessive-Compulsive Disorder”

2024年 3月 20日
20th of March in Kobe

カルステン ベーム 博士

ドイツEMDR学会議長
臨床心理学者



兵庫教育大学 神戸キャンパス 講義室

主催 関西EMDR研究会


 31枚のパワーポイントのレジメ(英文と和文の内容)と英文のEMDR-Working sheet for OCD と 英文&和文の解説、1枚の資料が、机の上に配られていた。参加者は、空いている座席に座りさえすればよかった。
  受付で、名前のチェックをした。おいしいチョコレートを一つもらった。

  中央の講師席にベーム先生が座っていた。市井雅哉先生・兵庫教育大学教授が、一番前の席で、オンライン参加者の質問担当者として座っていた。関西EMDR研究会の女性スタッフが2人、ベーム先生の近くに座っていた。パワーポイントの映像を映す画面が、一番前にあった。


強迫性障害の患者が専門の医師・カウンセラーに出会うのに、7−8年かかるといわれるのは、日本でも、ドイツも同じようだ。
ドイツ人の講師が、英語で話し、その通訳をいつも学会で担当する女性が、スムーズに翻訳してくれた。いつも通りの素晴らしい通訳だった。大澤智子先生(博士)。

兵庫教育大学の神戸キャンパスは久しぶりに行った。JR神戸駅から歩いて行ける。久しぶりに行くので、タクシーに乗って行った。やっぱり歩いていくべきだった。

今回の研修案内が、EMDR学会の関西研究会から、急に出された。このような内容は、普通、毎年の定例の学会で行われるのが普通だ。たまたま、日本旅行中のベーム博士に講演してもらうことになったという。

この研修案内は、EMDRで、OCDの治療ができるという感じで受け取ってしまった。素晴らしいと思った。しかし、実際は、そうでなかった。行動療法とEMDRを活用して、OCDを治療するという内容であった。

私は、認知・行動療法学会で、強迫性障害(OCD)の治療については、学会の毎年、冬に行われるコロキウムという研修会で、原井宏明先生、岡嶋美代先生の実践研究発表と著書で勉強して、実践している。
だから、従来の実践をさらに充実させる内容となった

 東京から、原田憲明先生(EMDR学会、認知・行動療法学会での友人)が来ていて、挨拶できた。久しぶりでうれしかった。70名の参加と、オンライン参加、90名、両方であった。

 今回の内容は、OCD患者の治療抵抗例は、少なくともトラウマを一つは抱えているということであった。EMDRは少なくともこれらの問題への解決策となる。EMDRは希望、資源強化、勇気を与える、心地よく体験されるという。

 OCDは、遺伝が30パーセントという。また、学習歴がOCD発症に大きく影響を与えているという見解だ。詳しくは述べない。

強迫性障害のタイプ分類が、日本で言われるものと若干違っていた。
強迫観念では、日常習慣の侵入思考、攻撃的思考、宗教的思考。
強迫行為は、洗浄、コントロール(これがドイツ独特)(これは日本で扱う、窓、鍵、スイッチなどの確認行為、と思われる)、ためこみ、カウンティング、繰りかえす、整頓、再保証、祈る、回避。

EMDRの治療段階・治療計画が8段階というのは、日本も、アメリカも、ドイツも同じだということは
 心強い。8段階を中心に話が進んでいくというのは快適だ。

堂々巡り、ルーピングした場合の脱出の仕方の実習があった。

行動療法では、現実暴露・エクスポージャー(E・RP)を使うが、ERPを使われないという発表だった。
 ERPを使うことが、行動療法の治療法の主なところである。行動療法の中心である。ここをEMDRで行うと
 いうのが根本に違う。エクスポージャーが苦痛だ、出来ないという考え方は、従来、治療者として持て
 なかったと思う。これしかないと思っていたと思う。

 不安階層表を使うところは、行動療法だが、不安階層表の中の30点―50点くらいのところから、
 扱う。EMDRアセスメントをして、EMDRで脱感作をしていく、という段取りである。こうすれば、
 クライエントは脱落することなく、治療が進められるという考えである。

ベーム博士の著書が紹介された。英語版。日本では、EMDRの本が続々と、翻訳されている。これもいずれ
 誰かが、翻訳されるだろう。
 日本EMDR学会の理事長、市井雅哉先生による、ベーム先生の紹介に、ベーム先生はにっこり笑って
 おられた。今まで、ドイツからの研究者の講演はなかった。もっと聞きたいという気持ちだ。

 カルステン・ブーム博士は、強迫症治療の専門家である。EMDRドイツのチェアマンであり、ドイツ国内の
 強迫症治療のガイドライン作成にも携わっています。この講演は、これからの日本のOCD治療に大きな
 変化をもたらすことになりそうだ。

東京のEMDR治療の関係者が、ベーム先生が3か月、日本旅行をされるということで、講演をさらに東京で
 開催することになった。素晴らしいことである。














posted by 花井英男 at 20:49| EMDR

2019年12月15日

第14回 EMDR 臨床セミナー@熱海 伊豆山温泉

第14回 EMDR 臨床セミナー@熱海 伊豆山温泉
 
   日時:
2019年12月14日(土)12:30〜12月15日(日)13:00

場所:熱海 伊豆山温泉  ハートピア熱海

JR 熱海駅


12月14日(土)  13:15〜17:45

教育講演   

「AIPに基づいた事例概念化の基本(講義)と事例」

菊地安希子先生

国立精神・神経医療研究センター
精神保健 地域・司法精神医療学研究部



討論

菊池安希子先生、市井雅哉先生、太田茂行先生、大塚美菜子先生、会場をまじえて


12月15日(日)  9:30〜13:00

教育講演

仁木 啓介 先生

理事長・院長 ニキハーティホスピタル

「災害における心理的な反応」

「臨床事例を通して解離を学ぶ」

修了式

解散


感想


会場につくと、東京のH先生から親しく挨拶をいただいた。長い間、行動療法学会とEMDR学会でのお付き合いをいただいている。

伊豆山温泉のホテルから見渡す海岸、海の風景、海岸線に続く階段状に続く森の中に立つ、民家やホテルの眺めは素晴らしい眺めだ。しばらく眺めていたら、東京のO先生が横に立たれ、「お元気で何よりです」と挨拶した。

菊池先生の事例概念化という、EMDR療法でのケース・フォーミュレーションについての考え方を提示するものであった。

EMDR療法を実施するものにとって、やらなければいけないことだ。
このようなことは、私の時代では、Part1とPart2の研修で受けた。
今では、Weekend1&Weekend2と言っているようだ。

私は研修を受けたのは、2007年ころだった。もう10年以上たった。テキストは2度も変わった。最近のテキストは、がらりと内容が変わった。分かりやすくなった。

改めて、基本を勉強した。ベテランの菊池先生の講義はすばらしかった。

さらに、そのケース・フォーミュレーションの基づく、実践例を提示していただいた。素晴らしい内容であった。このような内容の研修は、久しぶりだ。

今年71歳で亡くなった、Francine Shapiro博士への追悼セレモニーがあった。

シャピロは英文学の研究者として、博士号を取る寸前に、乳がんの宣告を受けた。自分の健康を気遣って、最初に、EMDの考え方を提出し、袋たたきに会い、続いて、EMDR療法を確立した。EMDR Instituteを設立し、研究者を養成した。世界に多くの治療者を養成した。シャピロ亡き後もEMDR療法は発展していく。市井雅哉先生が日本へ導入した。

市井先生からシャピロの紹介があった。

市井雅哉先生から、2020年度の日本EDMR学会の招待講演に、ドロレス・モスケーラ先生(スペイン)と解離の学者、岡野憲一郎先生(京都大学大学院教授)を招いて対談をしていただく計画が発表された。
神戸にて、2020年5月15,16,17日開催される。


2日目の二木啓介先生の解離の講義は、名古屋での講演の続編の内容であった。名古屋の講演を聞いた人は、続編を聞きたいという気持ちで多くの人が参加した。私もその一人だ。

「この内容は、2時間くらいで、終える内容ではない。たっぷり2日が必要だ」と市井先生が指摘した。素晴らしい内容であった。このような解離の話は、今までEMDRの学会で取り上げられてこなかったと思う。日本のEMDR学会もとうとうこのような内容に直面しなければいけない状況になった。

とにかく素晴らしい内容であった。ここで発表された内容に到達するには、大変な努力が必要だ。


懇親会で仁木先生に質問できた。明快な回答をいただいた。しかし私の頭の中では、整理するのに時間が必要です。仁木先生、アドバイス有難うございました!!!
勉強します!!!


宿泊の部屋割りでは、ドクターのI先生と大学教員のKさんと同室だった。催眠学会の大御所的存在のI先生と話ができたのはよかった。

今回の冬のEMDR臨床セミナーは、東京のEMDR関係者の実行委員会の大変な準備で開催された。H先生はじめ東京のEMDR関係者の皆さんの準備に感謝します。

来年は、関西のEMDR関係者によって開催されることになり、もうすでに、準備が始められている様子だった。ご苦労様です。期待しております。

熱海駅の前にある「機関車」の展示について


熱海駅には初めて行った。熱海駅を出て、右手に行くと、お土産の店、食堂などの店が並び、観光客がぎっしりと集まっていた。商店街の入り口のところに、小さな、おもちゃのような機関車が置いてあった。
現在、普通に見かける、あの大きな機関車ではない。小型軽自動車くらいの大きさだ。

よく見ると、熱海市が設置した。「熱海軽便鉄道7機関車」
明治40年ー大正12年、熱海ー小田原間、25キロメートルを160分かけて走った。
関東大震災で廃止された。この距離を、東海道本線では、25分で走っている。新幹線では10分で走っている。
という掲示があった。
時代の移り変わりを感じた。

熱海に、初めて来たので、お土産の店をぶらついた。
魚の乾物、饅頭など菓子類を売っていた。練り物を温めて湯気の立つ店があった。1本400円くらいの値段の温かいはんぺんのようなものを、道路の真ん中においてある椅子に座って食べていた。私も1本買ってのんびり食べた。













posted by 花井英男 at 21:00| EMDR