2017年07月09日

美濃認知行動療法研究会


九州北部豪雨の被災者の皆様にお見舞い申し上げます。




美濃認知行動療法研究会

2017年7月8日(土)17:30〜20:00
 
岐阜キャッスルイン 名鉄岐阜駅前


「私の不眠症アプローチ」

黒川 淳一先生  犬山病院診療部長
名古屋経済大学教授、医学博士



「Well-being のための認知行動療法
:アクセプタンス&コミットメント・セラピーの考え方」

早稲田大学人間科学学術院  准教授
大月 友(オオツキトム)先生
博士(臨床心理学)


懇親会



夕方からの会合にもかかわらず、70名近くの参加者だった。
やはり、地元、岐阜県の臨床心理士、岐阜大学、東海学院大学の教員、医師の参加者に、愛知県からの参加者もいた。若い参加者が多かった。




最初、黒川先生から、ドクターとして、患者に、不眠症の症状(入眠困難、熟眠維持困難(中途覚醒)、早朝覚醒、熟眠障害)を聞いて、薬をどのように処方するかを考えるとのことであった。


不眠症治療薬の歴史、睡眠衛生指導などについて詳しい話がなされた。
参加者が、ほとんど臨床心理士であるので、先生はがっかりしているようであった。
認知行動療法による不眠症へのアプローチは出なかった。




私のお目当ては、大月友先生の、アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)の講演だった。
1時間半の短い時間内に、ACTの概略をシンプルに分かりやすくまとめた。
自らの東京、恵比寿でのクリニックでの実践の話をされた。理論の話よりも実践の話を聞きたい。
何よりも、ACTのクリニックでの症例の話がすばらしかった。

この症例発表は、来年発行される、「行動分析事典」に掲載されるとのことである。ACTの文脈について理解できるので、実践を深めたい。



ACTについては、これまで、認知・行動療法学会で、熊野宏昭先生(早稲田大学)、武藤崇先生(同志社大学)、越川房子先生(早稲田大学)のワークショップを受けてきた。



ACTの本については、最近読んだ本は、アメリカ在住の学者、大谷彰先生の、「マインドフルネス入門講義」金剛出版(2014)が、疾患別にアプローチが記述されていてすばらしい。実践とエビデンスに基づいている。
日本人が書いた、更に仏教の経典に基づいて記述している点がユニークだ。

日本の学者が書いた実践の本もたくさんある。これから読みたい。


同じクリニックの友人からこれがいいと紹介していただいた、ラス・ハリスの、分厚い本、「よくわかるACT」星和書店(2012)は熟読した。理解はしたつもりだが、深めなければいけない。


私にとって、何よりも先に読んだ、入門書は、熊野宏昭の「20世紀の自分探しプロジェクト」サンガ(2009)、熊野宏昭の「マインドフルネスそしてACTへ」星和書店(2011)だった。


熊野先生は、最近、NHKetvでマインドフルネスの講義をしているという。
最近、NHKで、ベトナム出身の、ティク・ナット・ハン師が、マインドフルネスの話をしている。


また、最近、すばらしいと思ったのは、
「セラピストのためのエクスポージャー療法ガイドブック  その実践CBT、DBT、ACTへの統合」創元社(2015)だ。中京大学の坂井誠先生、広島国際大学の首藤祐介先生たちの翻訳である。


これは大変便利な本だ。サブタイトルからも分かるように、DBTにも言及し、ACTにも言及している。
DBT(弁証法的行動療法)については、東京、代官山の長谷川メンタルヘルス研究所において、遊佐安一郎先生のもとで勉強した。生涯の大半をアメリカの病院臨床で鍛えた遊佐先生の実践力と学識に学びたい。

日本の臨床心理士養成大学院の教員は、臨床経験が少ない人が多い。実践経験のない教員が多いのは問題だ。行動療法系の大学教員は、臨床経験が豊富である。


まだ、読まなければいけない本がある。シーガルの「マインドフルネス認知療法」北大路書房、
ガバットジンの「マインドフルネスストレス低減法」北大路書房がある。


大月友先生には、懇親会で質問が出来た。ていねいに答えて頂いた。マインドフルネスと、6つのコアプロセスの関係である。有難うございました。


懇親会場で、
岐阜で活躍する、仁藤二郎君に久しぶりに挨拶して話が出来た。すっかり貫禄と風格が出てきた。
柳澤君、瀬川君に挨拶した、瀬川君から、「12月の会合もよろしく」と言葉をかけて頂いた。
「きょうは本当に勉強になりました」とお礼を申し上げた。


12月の会合とは、
 12月10日(日) 10:30〜16:45 
 臨床行動分析研究会 
 場所:桜通り口  TKP名古屋駅前 カンファランス・センター 
 


中京大学大学院の出身のOBの皆さんに本当にお世話になっている。久野義弘先生時代からのつながりである。これまでやってこられたのは、若い人たちのお蔭である。


終わり

posted by 花井英男 at 08:43| 認知行動療法

2017年05月29日

第1回 臨床行動分析カンファランス

第1回 臨床行動分析カンファランス

主催:臨床行動分析研究会

日本行動分析学会 協賛

日時:2017年5月28日(日)10:30〜16:35

場所:名古屋駅前  井門ビル  8階カンファランスルーム  新幹線口



プログラム

研究会 趣旨 説明 10:30〜10:40

瀬口 篤史 犬山病院



ワークショップ10:40〜12:30

講師:首藤 祐介先生 広島国際大学心理学部

臨床心理士、専門行動療法士、博士(心理学)

「病院臨床で活用する行動分析学」




事例検討1 13:30〜15:30

パニック障害へのアクセプタンス&コミットメント セラピーによる治療

事例提供:嶋大樹 早稲田大学大学院  人間科学研究科  博士課程 3年

コメンテーター:今野高志  東海中央病院



事例検討2  15:15〜16:45

OCDへのERPによる治療

事例提供:服部正嗣 西知多こころのクリニック、ならい心療内科、他

コメンテーター:三田村 仰 立命館大学  総合心理学部
臨床心理士、博士(心理学)



研究会 趣旨 説明で、


瀬口先生から、これまで3年間位、夜7時から朝方まで研究会を私的にしてきたが、とうとう、研究会として立ち上げたという経過を述べた。ヤフーやグーグルで、「臨床行動分析」の6文字で検索すれば、ウェブサイトが出るようになったと報告したら、拍手が起こった。


カンファランスルームに、東は、東京、静岡、三重、愛知、岐阜、北陸、
西は、関西、九州から60名近い参加者が出席した。

60名近い参加者は、
福井の院長夫妻、名市大の医師、愛知県コロニー、病院、クリニックの臨床心理士など。



首藤先生が、中京大から、広島国際大に転勤された。


柳澤さん、瀬口さん、首藤先生、福井の院長夫妻に挨拶した。

服部君が、「今日発表します」と挨拶に来てくれた。
臨床6年目という。実践は素晴らしい。
久野先生と研究会をしているので、良ければ参加しませんか
と誘っていただいたが、体力的に難しいのでお断りした。

背広を着て、発表スタイルの姿なので、馬子にも衣装という感じで、別人のように見えた。
同じクリニックで勤務しているので、うれしい。


OCDへのERPによる治療である。
機能分析における、確立操作の記述の難しさを述べていた。私自身、行動分析の基礎から勉強しなおす必要があると感じた。
実践は見事であり、治療は改善した。


首藤先生の講演は、


ならい心療内科はじめ、愛知県内の病院・クリニックで勤務した経験を踏まえて、行動分析をいかに応用するか、という難しい課題を見事に解説してくれた。

臨床の場でのクライエントの言葉を、行動分析の言葉にどのように翻訳しなおすかという難しい課題がある。それを見事に解き明かしてくれた。病院臨床は、セラピートークであり、クライエントの主訴を行動に還元する工夫が必要である。このワークを、首藤先生は、瀬口先生と見本を見せてくれた。漫才のようにほのぼのと楽しくやってくれて場が和らいだ。

首藤先生の指摘、行動分析は、行動療法、弁証法的行動療法、アクセプタンス&コミットメント・セラピーなどの基礎である、という指摘をされました。改めて重要性を認識した。

パニック障害へのACTによるアプローチは、


すばらしかった。ACTの文脈による経過であった。実践報告を聴けたのはうれしかった。
ACTの最前線で研究している、嶋先生の発表である。

ACTのツールである、心理検査の質問紙、APQとDPQの問い合わせに親切に答えて頂いた。有難うございました。



実践報告へのコメントで目立ったのは、名市大の精神科の先生が、発表者の長所を取り上げ、評価していたのは素晴らしかった。




次回の日程と関連の研究会が発表された。


第2回  臨床行動分析研究会

2017年12月10日(日)

10:30〜16:45

TKP名古屋駅前カンファランスセンター   名古屋駅前




美濃認知行動療法研究会

2017年7月8日(土)17:30〜19:30

岐阜キャッスルイン  名鉄岐阜駅前


情報提供:

  座長  ウェルネス高井クリニック院長 高井昭裕先生

  講演:犬山病院 診療部長 黒川淳一先生

    「私の不眠症アプローチ」

  講演:  早稲田大学 大月友  准教授

  「アクセプタンス&コミットメント・セラピー」


第4回 医療行動分析研究会

日時 2018年 3月 11日(日)

会場  ウィンクあいち  

プログラム

教育講演 井上雅彦先生

鳥取大学大学院 医学研究科
臨床心理学講座 教授

話題提供  医療健康に関する演題  募集

終了後、懇親会



終わり

posted by 花井英男 at 09:38| 認知行動療法

2017年05月15日

愛知県臨床心理士会総会および一日研修会

愛知県臨床心理士会総会および一日研修会

プログラム

2017年5月14日(日)9:20―4:30

ウインクあいち
 
研修会  9:20−11:50

分科会( a ~ o )

会員総会 13:00―14:00

研修会 14:00―16:30  

代議員会企画

テーマ:国会資格と臨床心理士―変革と心理職のあり方―

国家資格の問題なので参加者の関心は大きかった。






午前の部 9:20−11:50 研修部会企画

(分科会d)

精神科で働く心理士が行う心理系プログラム
―始め方,活かし方―


企画・司会・講師 古村 健(国立病院機構東尾張病院/愛知県臨床心理士会研修部会)

話題提供者:
西村勇人 (上林記念病院)
山内 恵理子 (京ケ峰岡田病院)
川出 英行 (厚生連海南病院)



久しぶりに県士会の総会と1日研修に参加した。
古村健君に会いたくて、参加した。
休憩中に、久しぶりに話が出来た。


古村君は、大学院修士課程の同窓生です。東京大学大学院博士課程に進学し、統合失調症で博士号をとったことに祝意を伝えた。行動療法学会で熱心に発表していた。
イギリスの統合失調症の認知行動療法の本を2冊、翻訳・出版したことに対して、大変、勉強になることを伝えた。

「妄想・幻聴・パラノイアへの認知行動療法」2012 星和書店  2900円


「命令・幻聴の認知行動療法」2010 星和書店  2800円


難しい本であるから、
理解が正確に出来るかどうかを確かめるために、ワークショップをして欲しいと伝えた。

認知行動療法学会第43回大会(新潟)[9.29―10.1]において、東大の石垣先生とワークショップを開催するとのことであった。有難い。

この秋に、金剛出版から、統合失調症の認知行動療法の本を出すとのことであった。


また、川出さんとも久しぶりに会い、話が出来た。
元気に活躍しておられることは何よりである。

分科会の中身は、患者さんに丁寧に、分かりやすく、治療効果を出す事を心がけて、接することを基本理念にどう働きかけるを考える内容にしたものであった。

MCT(Meta Cognitive Training・メタ認知トレーニング)の紹介もあった。勉強したい。

集団認知行動療法を主とする内容であった。デイケアでの実践報告は参考になる。

分科会後、廊下で、大学院時代のクラスメイトに会えた。
久しぶりに会えたので、歩きながら話が出来た。
大学院時代のクラスメイトの活躍ぶりの情報交換、お互いの近況を話し合った。
元気で活躍しているのは何よりだ。

終わり




posted by 花井英男 at 10:59| 認知行動療法