2018年06月24日

平成30年度沖縄全線戦没者追悼式の相良倫子さん(中学3年)の平和の詩

6月23日は、沖縄慰霊の日、平成30年度沖縄全線戦没者追悼式



お昼のNHKニュースで、相良倫子(さがらりんこ)さんが平和の詩を読み上げる姿に感動した。相良さんが詩を作った経緯がネット上に出ているので、以下掲載します。

相良さんは、原稿を見ないで、暗唱していたようだ。

相良さんの詩は県平和祈念資料館が募った「平和の詩」971点の中から選ばれた。

 うるま市に住む94歳の曽祖母は戦前から理容店で働き、地上戦を体験。友人が目の前で被弾して命を落としたことや家族と離ればなれになった話を聞き、相良さんは「戦争の残酷さを感じた。曽祖母の存在から平和や戦争について考える機会が増えた」と振り返る。

 5月に曽祖母が入院したことで、「生きる」を詩のテーマに決めた。「優しく響く三線は、爆撃の轟に消えた」「青く広がる大空は、鉄の雨に見えなくなった」。作品では「戦争の残酷さがより伝わる」と美しい島の現在の情景と73年前の戦場を対比的に描いた。

 「戦争は人を鬼に変えてしまうから絶対してはいけない」と教えてくれた曽祖母。「この詩が一人でも多くの人に平和や戦争について考えるきっかけになってほしい」と願う。「一日一日を大切に。平和を想って。平和を祈って。なぜなら、未来は、この瞬間の延長線上にあるからだ。つまり、未来は、今なんだ」という内容。
以上は、ネットから得た情報です。

以下、本文を全文掲載します。

浦添市立港川中学校3年   相良倫子さん  「生きる」

私は生きている。マントルの熱を伝える大地を踏みしめ、
心地よい湿気をはらんだ風を全身に受け、
草の匂いを鼻腔に感じ、
遠くから聞こえてくる潮騒に耳を傾けて。

私は今、生きている。

私の生きるこの島は、何と美しい島だろう。
青く輝く海、
岩に打ち寄せしぶきを上げて光る波、
山羊のいななき、
おがわのせせらぎ、
畑に続く小道、
萌え出づる山の線の緑、
優しい三線(さんしん)の響き、
照り続ける太陽の光。

私は何と美しい島に、
生まれ育ったのだろう。

ありったけの私の感覚器で、感受性で、
島を感じる。心がじわりと熱くなる。

私はこの瞬間を、生きている。
この瞬間のすばらしさが
この瞬間の愛(いと)おしさが
今と言う安らぎとなり
私の中に広がりゆく。

たまらなくこみ上げるこの気持ちを
どう表現しよう。
大切な今よ
かけがえのない今よ
私の生きる、この今よ。

73年前、
私の愛する島が、死の島と化したあの日。
小鳥のさえずりは、恐怖の悲鳴と変わった。
優しく響く三線は、爆撃の轟(とどろき)に消えた。
青く広がる大空は、鉄の雨に見えなくなった。
草の匂いは死臭で濁り、
光り輝いていた海の水面は、
戦艦で埋め尽くされた。
火炎放射器から吹き出す炎、幼子の泣き声、
燃えつくされた民家、火薬の匂い。
着弾にゆれる大地。血に染まった海。
魑魅魍魎(ちみもうりょう)の如く、姿を変えた人々。
阿鼻叫喚(あびきょうかん)の壮絶な戦の記憶。

みんな生きていたのだ。
私と何も変わらない、
懸命に生きる命だったのだ。
彼らの人生、それぞれの未来を。
疑うことなく、思い描いていたんだ。
家族がいて、仲間がいて、恋人がいた。
仕事があった。生きがいがあった。
日々の小さな幸せを喜んだ。手を取り合って生きてきた、
私と同じ、人間だった。
それなのに。
壊されて、奪われた。
生きた時代が違う。ただ、それだけで。
無辜(むこ)の命を。当たり前に生きていた、あの日々を。

摩文仁(まぶに)の丘。眼下に広がる穏やかな海。
悲しくて、忘れることのできない、この島の全て。
私は手を強く握り、誓う。
奪われた命に想いを馳せて、
心から、誓う。

私が生きている限り、
こんなにもたくさんの命を犠牲にした戦争を
絶対に許さないことを。
もう二度と過去を未来にしないこと。
全ての人間が、国境を越え、人種を超え、
宗教を超え、あらゆる利害を超えて、
平和である世界を目指すこと。
生きるこ事、命を大切にできることを、
誰からも侵されない世界を創ること。
平和を創造する努力を、厭(いと)わないことを。

あなたも感じるだろう。この島の美しさを。
あなたも、知っているだろう。
この島の悲しみを。
そして、あなたも、

私と同じこの瞬間(とき)を
一緒に生きているのだ。

今を一緒に、生きているのだ。

だから、きっとわかるはずなんだ。

戦争の無意味さを。本当の平和を。
頭じゃなくて、その心で。
戦力という愚かな力を持つことで、
得られる平和など、本当は無いことを。
平和とは、当たり前に生きること。
その命を精一杯輝かせて生きることだということを。

私は、今を生きている。
みんなと一緒に。
そして、これからも生きていく。
一日一日を大切に。
平和を想って。平和を祈って。
なぜなら、未来は、
この瞬間の延長線上にあるからだ。
つまり、未来は、今なんだ。

大好きな、私の島。
誇り高き、みんなの島。
そして、この島に生きる、すべての命。
私と共に今を生きる、私の友。私の家族。

これからも、共に生きてゆこう。
この青に囲まれた美しい故郷から。
真の平和を発信しよう。
一人一人が立ち上がって、
みんなで未来を歩んでいこう。

摩文仁のの風に吹かれ、
私の命が鳴っている。
過去と現在、未来の共鳴。
鎮魂歌よ届け。悲しみの過去に。
命よ響け。生きていゆく未来に。
私は今を、生きていく。








posted by 花井英男 at 11:17| 戦争・平和

2018年06月23日

沖縄戦全線戦没者追悼式の平和の詩の朗読

沖縄全線戦没者追悼式の中学生、高校生の朗読した詩


6月23日、お昼のNHKニュース番組で、沖縄全戦没者追悼式で、自作の詩「生きる」を浦添市立港川中3年の相良倫子さん(14)が、朗読するのを聞いた。

是非、全文を読みたいと思う。

昨年の高校生の全文をネット上で見つけた。
改めて、平和の大切さと戦争のむごさをかみしめた。



2017年6月23日、慰霊の日の23日に糸満市摩文仁の平和祈念公園で開かれた「沖縄全戦没者追悼式」の会場に、上原愛音さん(17)=宮古高校3年=が、平和の詩「誓い〜私達のおばあに寄せて」を朗読した。

琉球新報から、コピーしてここに掲載します。

誓い〜私達のおばあに寄せて



 沖縄県立宮古高校3年 上原愛音(ねね)



今日も朝が来た。

母の呼び声と、目玉焼きのいい香り。

いつも通りの

平和な朝が来た。

七十二年前

恐ろしいあの影が忍びよるその瞬間まで

おばあもこうして

朝を迎えたのだろうか。

おじいもこうして

食卓についたのだろうか。

爆音とともに

この大空が淀んだあの日。

おばあは

昨日まで隠れんぼをしていたウージの中を

友と歩いた砂利道を

裸足のまま走った。

三線の音色を乗せていた島風に

鉄の臭いが混じったあの日。

おじいはその風に

仲間の叫びを聞いた。

昨日まで温かかったはずの冷たい手を握り

生きたいと泣く

赤子の声を抑えつけたあの日。

そんなあの日の記憶が

熱い血潮の中に今も確かにある。

決して薄れさせてはいけない記憶が

私の中に

私達の中に

確かに刻まれている。

少女だったおばあの

瞳いっぱいにたまった涙を

まだ幼かったおじいの

両手いっぱいに握りしめたあの悔しさを

私達は確かに知っている。

広がりゆく豊穣(ほうじょう)の土に芽吹きが戻り

母なる海がまた

エメラルドグリーンに輝いて

古くから愛された

唄や踊りが息を吹き返した今日。

でも

勇ましいパーランクーと

心臓の拍動の中に

脈々と流れ続ける

確かな事実。

今日も一日が過ぎゆく。

あの日と同じ刻(とき)が過ぎゆく

フェンスを飛びこえて

締め殺されゆく大海を泳いで

癒えることのない

この島の痛み

忘れてはならない

民の祈り

今日響きわたる

神聖なサイレンの音に

「どうか穏やかな日々を」

先人達の願いが重なって聞こえる。

おばあ、大丈夫だよ。

今日、私達も祈っている。

尊い命のバトンを受けて



祈っている。

おじい、大丈夫だよ。

この島にはまた

笑顔が咲き誇っている。

私達は

貴方達の想(おも)いを

指先にまで流れるあの日の記憶を

いつまでも

紡ぎ続けることができる。

誓おう。

私達はこの澄んだ空を

二度と黒く染めたりしない。

誓おう。

私達はこの美しい大地を

二度と切り裂きはしない。

ここに誓おう。

私は、私達は、

この国は

この世界は

きっと愛しい人を守り抜くことができる。

この地から私達は

平和の使者になることができる。

六月二十三日。

銀の甘蔗(かんしょ)が清らかに揺れる今日。

おばあ達が見守る空の下

私達は誓う。

私達は今日を生かされている。






posted by 花井英男 at 13:31| 戦争・平和

2018年05月03日

憲法施行71周年記念  市民の集い

憲法71周年記念 市民の集い

岐路に立つ日本と憲法

第1部

ザ・ニュースペイパー[番外編]71年目の憲法を笑う!

出演・福本ヒデ  山本天心  浜田太一


第2部 講演

改憲問題の新局面と私たちの課題

渡辺治

一橋大学名誉教授、九条の会事務局

2018年5月3日(祝)憲法記念日

名古屋国際会議場 センチュリホール

主催 愛知憲法会議      後援  名古屋市




第1部 

コント集団 ザ・ニュースペイパー


ニュースペイパーという、3人によるコントは爆笑に次ぐ爆笑であった。
こういう芸人がいることは知らなかった。

ニュースのパロディをするグループだ。今の政治状況をコントで展開した。
名古屋は、全国一、訪れたくない都市だが、美味い食べものがいっぱいある、とからかったり、河村市長がパスポートなくしたことをからかったりして笑わせた。


「安倍総理」そっくりを演じた人が、国会での学園問題、モリカケ問題を風刺した。
「菅官房長官」そっくりを演じた人が、本当に顔つき、しゃべり方が良く似ていた。

また、「石破氏」そっくりを演じた人が、目つき、顔付そっくりで、特長を出していた。
野田聖子総務相を演じた人が、特徴を出そうとしていたが、いまいちであった。男の人が演じたので。

また、手話通訳を演じた人の演技が、面白く爆笑に次ぐ爆笑であった。
ニュースをネタにしたコントを次から次へと展開した。

会場は皆大笑いであった。


ニュースペイパーの歴代総理の形態模写の政治コントは、他にまねのできない得意分野という評判だ。その通りだ。


結成以来、ニュースを素材にひたすらライブにこだわるスタイルは変わらないという。
つねに今に生きる社会風刺コント集団。

1階のロービーでDVD、写真集を売っていた。

第2部

渡辺治先生

1947年東京生まれ。東京大学法学部卒。一橋大学教授。専門は、政治学、憲法学。

2004年から「九条の会」発足時から事務局。



13頁に渡るレジメに沿って講演をした。誰にでも分かる言葉で、整然と話すの話し方は、すばらしい。その迫力もすばらしい。

渡辺治先生を紹介する、愛敬浩二さん(名大教授)の文章がすばらしい。
渡辺先生の特徴を正確に描いている。私は、少しうとうととしたが、明解な話し方に目が覚めた。


渡辺治著『日本国憲法「改正」』7000頁に渡る大著はその面白さに丸丸2日間寝食を忘れて読みふけったと、愛敬先生は語る。

膨大な量の事実や言説を周到に用意し、憲法政治を読み解く視点を読者に示す。
講演でも、これは同じであった。ここ数年の膨大な量の政治経過を、整理して分かりやすく説いた。

憲法九条が、いかに、自衛隊が海外で出ても、紛争に巻き込まれることを防いでいるという、現実の大切さを認識しなければいけないと。


アメリカでは、シリアで戦争があれば出兵する。アメリカ国内では、国民の中に、もうすでに長い間、厭戦気分が世の中に行きわたっているという。オバマ大統領時代も、トランプ大統領時代の現在も、どうして、アメリカばかりが兵隊として出て行かなければいけないのか。日本やドイツに対する反感がある。何もしてないじゃないかという。


ドイツや日本が出ていくべきだ。日本は、アメリカから、自衛隊を海外に出すべきだ。紛争地帯に派遣するべきだ。安倍は、憲法を壊して、海外派兵したくてたまらない人物。そのために、憲法九条は、縛りになって邪魔でしょうがない。憲法は交戦権を認めていないから。

日本は、海外派兵しているが、「紛争地帯には入れない」。憲法で、交戦権を禁止している。
憲法に自衛隊明記をしさえすれば、戦前の日本に戻る。



安倍は憲法九条に、自衛隊を明記さえすれば、集団自衛権、交戦権が成り立つ。

また、現在、防衛省の日報問題が出ており、文民統制・シビリアンコントロールが問題になっているが、九条に自衛隊の明記をすれば、全然問題にならなくなる。日報問題を問題にすれば、国民が戦前と同じように取り締まりの対象になる。法的にその準備が出来てしまっている。
安倍の「自衛隊明記」は、それを狙っている。

渡辺氏は明確に述べた。

私たちの九条を守る側の力を結集するためには、相手方の権力の全体構造を解明する必要がある。その状況を、渡辺氏は説いた。

  
最後のまとめ
   本秀紀名大教授



参加者は2700名と発表された。
最後に、愛知憲法会議の事務局長、本秀紀先生(名大教授)は、難しい話をしない。
「ラブ・イズ・オーバー」の替え歌、「アベ・イズ・オーバー」の歌を披露した。
4時になって帰りを急ぐ人を意識し、シンプルにまとめをした。

河村に負けない、名古屋弁で、「マット、まっとうな政治をせよ」

「うそ、偽りのない政治を」を訴えた。

言葉遊びで、次の言葉を披露した。上から読んでも、下から読んでも同じ言葉。

「うそあべあそう」、「うそあべあそう」、「うそあべあそう」


来年の憲法記念日は、「名古屋市公会堂」が予告された。















posted by 花井英男 at 22:38| 戦争・平和