2018年10月15日

第2回 愛知県精神科心理士ネットワーク研究会

第2回 愛知県 精神科心理士ネットワーク研究会

日時:2018年10月14日(日) 10:00〜17:20
場所:日本会議室 名古屋駅前店
ユニモール10番出口

地下鉄国際センター駅

会費:1500円
参加資格:精神科を標榜する病院・クリニックに勤務している臨床心理士

(臨床心理士のポイントが出ます)


講師:古村健先生 臨床心理士
(博士 東京大学)
国立病院機構 東尾張病院



内容
午前
テーマ:やわらかあたま教室(メタ認知トレーニング)を使いこなす!


統合失調症やうつ病などに見られる「認知特性への自覚(メタ認知)」を育てるための集団プログラムです。精神科デイケア、急性期病棟、医療観察法病棟などに活用されています。始めての方は体験を通して有効性を実感して頂けると思います。



午後
テーマ:成人の発達障害への心理検査とフィードバック面接を研究しよう!

成人の発達障害の心理検査を依頼されることはありませんか?
今回は、主にWAIS, AQ, P-Fスタディでは、何を見て、どう使うのかを紹介します。
また、患者さんへのフィードバックや支援の仕方も話題にしたいと思います。



参加申し込み&連絡先:
愛知県精神科心理士ネットワーク代表 古村健
〒463-0802 名古屋市守山区大森北2-1301
国立病院機構 東尾張病院
TEL:052-798-9711 Email: aichicpnet@gmail.com


参加しての感想


参加者、30名だった。7時間みっちりの内容で経験豊富な古村先生の研究発表であった。やはり、ロールシャッハは病院臨床では、医師も当てにならないということで使わなくなっているということだ。



古村先生は今度の認知療法・認知行動療法学会で、恩師の石垣先生(東大)とワークショップを開かれる。内容は、このやわらかあたま教室の内容である。ドイツが発祥の地で、ドイツ、カナダで盛んである。古村先生と石垣先生が日本国内で広めておられる。



薬物療法だけでは、限界があり、認知再構成法の方法として、心理士、作業療法士、看護師が取り組みやすい方法であり、国内でも広く広がりつつある。


医師は、薬物療法だけに頼りがちであるが、心理士による病状改善
(妄想、バイアス、エラー、原因帰属、結論の飛躍、
心の理論障害、記憶の過信など)に大きく寄与することが期待される。



いまだに精神科のクリニックの古い考え方のドクターの中に
は、デイケアで、このような認知再構成法を使わず、旧態依然の内容で、患者を放置している。


毎日、毎日、中身のない生活を患者さん達がデイケアで過ごしている状態が見られる所もある。
PSW(精神保健福祉士)も作業療法士も、勉強もしないで、国家資格に胡坐をかいている。



古村先生の企画によれば、
プログラム実施者に求められる原則は、


1. 対話を重視する(コミュニケーションの成功体験の機会をつくる)
ハッキリ送信:質問/課題メッセージを簡潔・明確に伝える。
しっかり送信:参加者の発言に関心を示し、「人の意見として」しっかり受容する。



2. やわらかあたまポンイントを実践する(適切な情報処理のモデルを示す)
原因帰属「たくさん思いつく」「3種類の原因を考える」
状況把握「あわてない」「一つの見方にこだわらない」



状況判断 「きめつけない」「前後の状況をよくみる」
感情認知 「人の気持ちを理解するには想像力と経験を使おう」「微妙なきもちはわかりにくい」
記憶想起「記憶にはまちがいもある」「あやふやな記憶にたよりすぎない」



3. 人の力を活用する
多様性 :参加者のなかには実践者がもっていない発想をしてくれる人がいる



自律性 :参加者のなかには自発的に自分のことを振り返り、展開してくれる人がいる
相互性:参加者同士の交流ができれば、その後の治療環境も変化していく



古村先生によれば、「集団MCTの8モジュールの内容と学習目標」とその方法が開発されている。省略。

私たち参加者を患者さんに見立て、古村先生は、実際に病院で実施している調子で展開された。会場では、ユーモアがあり、笑いが出て和やかな雰囲気であった。


これなら、患者さんたちが、押しつけではなく、楽しく参加できると思った。


午後の感想



午前と午後の資料が事前にメールで送られた。膨大な資料である。参加者はプリントアウトして持参した。学会発表などで使用する資料のままである。

私は、ベックの認知的洞察尺度日本語版(BCIS-J)のプリントアウトには成功したが、資料を完全にプリントアウトできなくて、メールで古村先生に問い合わせてみた。やはり不完全なプリントアウトで資料としては不完全であった。当日会場で、古村先生に質問して、親切に教えて頂いた。


成人の発達障害の心理アセスメントの力量を高めることがねらいである。
1. 発達障害の概念、アセスメントの目的の明確化
2. ASDの診断/アセスメント、適切な検査選択

3. ADHDの病態、適切な実施・丁寧な観察
4. ASDにおけるWAISの見方、データの適切な解釈

5. PFスタディの有用性、解釈仮説の検討
6. AQの見方、必要な塚情報の収集

7. 心理アセスメントの仕方、結果のまとめをフィードバック



内容は上記の内容であった。
総合的に、検査のバッテリーを組んで、見ようとするものだ。バッテリーの組み方がユニークであると思った。
私の実践の中には入っていないものもあったし、すでに実践しているものもあった。

改めて、良い勉強の機会が持てた。

この私のブログをみられて、この研究会に参加されたい方は、古村健先生のアドレスに、連絡をしてください。有意義な研究会です。是非ご参加をお待ちしております。

古村健先生は、今年の愛知県臨床心理士会(名古屋駅前。ウィンクあいち)の総会の時にも、分科会を開催されました。ご存知の方もおられると思います。

メーリングリストに登録すると、研究会情報だけなく、研究資料情報も送られてきます。疑問点、知りたい情報の交換もできると思います。古村健先生は、親切です。

日本の最先端の情報が提供されます。

古村健先生は、愛知学院大学大学院修士課程時代に、同窓生でした。
その後、東京大学大学院博士課程で勉強され、博士号を取られました。

まずはご案内まで。



posted by 花井英男 at 16:37| 研修