2021年03月20日

「金沢幽邃  旅の詩集  百」 奥入瀬 爽    北国新聞社

「金沢幽邃  旅の詩集  百」

奥入瀬 爽    北国新聞社


上記の献本をいただいた。

本の表紙に、
 「青春の日々を過ごした第2の故郷・金沢の変貌と成熟を堪能し」と書かれている。裏の表紙には、「詩を書き始めて50年。40代の半ばからは毎年旅に出かけ「旅の詩集」を作るようになりました。

 記念の100冊目はどこにしようか、と迷いましたが、『第2の故郷』金沢に決定しました。『詩人」に育ててくれた  金沢に篤く恩返ししよう」
と書いておられる。

愛高教退職者の会発行 会報「あゆち」の「あゆち俳句・短歌欄」の担当者・まとめ役に新しくなられた方から、挨拶状とともに頂いた。鈴木仁さんに今まで長い間、大変お世話になりました。鈴木さんには、いつか、吟行か、例会でいつか会える日を楽しみにしております。感謝します。新しく若手の方にお世話になることができてうれしいです。

本の「まえがきに代えて」に、百冊の題名と一行の短文に圧縮した本の紹介文が書かれている。
「金沢幽邃  旅の詩集  百」の章立ては、1風物詩  2城下町 3伝統美  4百万石 5三文豪 6懐古草 7静思菌  

 献本と同時に、親しくあいさつ文も頂いた。それは省略。
 愛知県立高校で、この方の専門は、地理、他に倫社、政経、現社を教えた。
 ここ2,3日、本をいただいてからは、時々開いて、私は読んでいる。詩は、平明で、リズムがあり映像もあり、明るく、肯定的、1頁単位の詩、8行から9行の詩、読みやすい。

 言葉を選択している。よく考えている。読みごたえがある。タイトルの「金沢幽邃」は、金沢に対する思いが込められている。「幽邃」(ユウスイ)は「奥深い」という意味と思われる。偏りがない。安心して読める。金沢大学大学院修了。学識・学問的背景を感じる言葉遣い。金沢に対する隅から隅まで知り尽くしている。


 著者は、田原市在住。50冊目の詩集「渥美篤摯(アツミトクシ)」 「還暦にして気づけた故郷渥美の遺産」と本の短い紹介文を書いている。この著者は、2語漢字とか4文字漢字で簡潔に表現する。造語もあるようだ。詩情がある。読んでいて楽しい。


「渥美篤摯(アツミトクシ)」の「篤摯(トクシ)」は、広辞苑を探してもない。あつく握るという意味だろうか。篤く思うという意味だろうか。
 地元の良さに対する深い思い。肯定感、愛着。良いものを受け入れようとする気持ち。平凡なものを受け入れようとする気持ちだろうか。









posted by 花井英男 at 11:12| 文学・芸術

2021年03月15日

「生活リズム健康法」について

「生活リズム健康法」について


 認知行動療法学会のコロキウム(毎年、国内各地で行われる、2泊3日の研修会)にて、
時々、お顔を拝見し、挨拶を交わしている、岡島義先生(東京家政大学)の、「認知行動療法で改善する不眠症」岡島義・井上雄一著・すばる舎を、読んだ。


 この本は、医師との連携、薬との関係を組み込んだ、医療現場でのアプローチを考慮に入れるアプローチだ。

 
 今、よくみられる「不眠症」のすがた、を見る、「アテネ不眠尺度」を紹介している。簡単なチェエクリストだ。全く簡単。
 

次に、「ピッツバーグ睡眠質問票」B5判、2枚の内容だ。

 睡眠にどう取り組むか、1冊の本に、いろんな角度から取り組むことが書かれている。認知行動療法の本です。


 睡眠に関する質問紙に関連して、「『生活リズム健康法』ー日常生活に取り入れようー」を見つけた。
 これも一般の人の健康チェエクリストである。これも、便利なチェックリストだ。













posted by 花井英男 at 13:21| 認知行動療法

2021年03月02日

強迫性障害の治療

強迫性障害の治療について

  
強迫性障害の治療は、これでいいのか?

最近、強迫性障害で困っている方からの、セカンドオピニオンを求める、電話(無料電話相談)を頂きます。東京とか、横浜、三重県から電話が来ます。
20年も、医者に掛かっている。最近、症状がひどくて困っているというものです。
10数年カウンセリングを受けているけど、治らないという方もいました。

 強迫性障害(きょうはくせいしょうがい、英: Obsessive–compulsive disorder , OCD)は、不合理な行為や思考を自分の意に反して反復してしまう精神障害の一種です。

 患者さんは、薬を飲んでおれば、治ると思っていたようです。医師は、患者さんに薬を飲みつつ、カウンセリングを受ければ、治るよと患者さんに伝えるべきです。

 強迫性障害の治療は、医師の診断を受け、薬を飲みつつ、行動療法のカウンセリングを受けて、順調にいけば、3か月で、治ります。

ウィキペダイアによれば、
「人口の約2.3%は、人生のある時点で強迫性障害を経験する。年間の患者数は、全世界では約1.2%ほど。35歳以降で発症することは少なく、患者の半数は20歳以下で発症している。男性も女性も、ほぼ等しく発症する。」記述しています。

 以下、引用を続けます。

「人種や国籍、性別に関係無く発症する傾向にある。調査によると全人口の2-3%前後が強迫性障害であると推測されている。」

「20歳前後の青年期に発症する場合が多いといわれるが、幼少期、壮年期に発症する場合もあるため、青年期特有の疾病とは言い切れない。」

「治療は主に心理療法によって行い、認知行動療法(CBT)や曝露反応妨害法(ERP)(行動療法)などが用いられ、時には薬物療法(SSRI)などが行われる。このような治療によって、症状が消失する。」

 この記述「症状が消失する」は、間違いです。確かに、健康を回復します。確かに、一時的に、消失します。だけど、症状は何らかの形で出てきます。だから、医師は、「一生、薬は飲み続けてください。」と伝えます。それはそれとしていいのです。

 それプラス、ERPの手続きを、クライエントは習得しておく必要があります。

 OCDに詳しい、原井宏明先生・岡嶋美代先生の著書、「図解やさしくわかる強迫性障害」(ナツメ社)には、「OCDは一度回復しても、再燃、再発を起こさない保証はどこにもありません。」と記述しています。

 再燃、再発した時に、どうするか、どうすればよいか、できることを知っておくことが大事です。私は、クライエントに、治ってからも、ERP
の手続きを繰り返し、繰り返し、「どうするんだったかな?」と何度も、復習をして頂きます。

 症状が消失しても、薬を飲み続けることが、医師から勧められるし、カウンセラーも、クライエントに薬を飲み続けてくださいと、伝えます。

 カウンセラーは、クライエントに、症状が出てきたときは、どう対処するかを伝えて、カウンセリングに来なくなってからも、自分でどう対処するかを、つまり、ERP(行動療法)の手続きを伝えておきます。


 行動療法の研究者・学者が、臨床心理士・公認心理師養成大学院には、まだ不足しているのが実態だと思います。
 OCDのカウンセリングができない、臨床心理士・公認心理師が実態として多い、ということを養成大学院も、認めて、積極的に、人事配置で務めるべきです。

 公認心理師、臨床心理士の資格があるからと言って、中身があるとは言えない実態です。これが現実です。

 臨床心理士も公認心理師も、研修を受けて、技法の取得のための学習するべきです。医師もこの実態を認識し、カウンセラーに技法を学習するように促すべきべきです。改善するために考えていただきたいと思います。

 公認心理士師、臨床心理士がどんなに増えても、健康回復のための効果がないという状態です。消防自動車を増やしても、火事が消せないような状態ではないでしょうか?


    



posted by 花井英男 at 15:22| 認知行動療法