2021年01月23日

アンガーマネジメントと益子直美さん

アンガーマネジメントと益子直美さん

私たちの周りには、人を傷つける発言をしたり、怒ってばかりいる人がいるのではないだろうか?

2021年1月23日 

夕方6時半ころ、CBCTVでアンガーマネジメントを放送した。素晴らしい内容だった。

発達障害の子どもを怒りまくっていた母親が、叱らなくなった。母親は、怒ってしまった後に、後味が悪くなり、後悔したり、困ってしまう。番組に出た母親は、昔、怒りまくっていた。また後悔もしていた。どうしようもない状態であった。

この母親は、子どもが言い訳もできないぐらい、早口言葉で叱りまくっていた。しかし子供を叱った後、いい気持ちはしなかった。何か不愉快な気持ちであった。

アンガーマネジメントの講習を受け、子どもへの態度を変えることができた。子どもが、今は笑いながら、昔を振り返って、鬼のような面と、やさしい面とあったと話す。いま子供は、伸び伸びと育ち、成長している。


気の短い人、怒りっぽい人が私たちの周りには、必ずいるのではないだろうか?周囲でその怒りっぽい人にいやな気持ちを抱いている。解決のしようがない状態がある。


安藤俊介さんは、アメリカで講習を受け、日本アンガーマネジメント協会を立ち上げ、日本国内で講習会を開いて、講師を養成している。その恩恵を受けた人は多い。アンガーマネジメントは今広がりつつある。

教育界でもぜひ広がってほしい。学校の中に、アンガーマネジメントができない、主任の先生がおり、気まずい雰囲気の学校があった。管理職は気づいていたのか、気づいていないのか。その人のせいで、職場が暗くなってしまう。明るい職場で働きたいと誰しも思う。何よりも、子どもが傷ついていた。

怒りを抱える人は、「べき思考」があるから、怒りが発生するのだという。「べき思考」とは、物事について、「〜するべきだ」という先入観を持つということ。メカニズムをつかむ必要があると専門家は説明する。

人間は、大脳辺縁系で怒りが発生する。次に前頭前野で、考えることができる。前頭前野があるから、だれでも考えることができる。ただ、前頭前野は、大脳辺縁系より後に発達したので、機能するのは、大脳辺縁系ほどではないという欠点がある。

6秒待つことをする。6秒ルールを適用する。6秒間、この考えと怒りは、妥当だろうか、正しいだろうかと考える余裕を持つということ。自分の考え方・怒りについて、「まあいいか」という考え方を持てればいいのだ。

「べき思考」に縛られていると、カッカ!カッカ!思って叱責をしてしまう。これが人を傷つける発言のメカニズムだ。カッカ、カッカとなる人は、意図的に、6秒ルールを守ることが大切。

「益子直美カップ小学生バレーボール大会」で「監督が絶対怒らない」という考えで活動をしている。スポーツ界では、厳しく怒りまくる指導とか体罰がが一般的である。このような素晴らしい活動をしていることを番組で紹介した。


番組では、バレーボールの試合中に、益子さんが、怒りの言葉を発している監督のそばに行って、監督の肩をポンポンと叩いて、怒っていますよと合図をしていた。肩をたたかれた監督は、気づいて反省をする場面を2つばかり紹介していた。

益子さんは、過去の自分の体験を語る。「全日本で国民的ヒロインに。だが益子直美は『試合が怖かった』」と述べた。
監督から、叱責を受ける指導を体験して、何も充実感を持てなかった。過去の体験に基づいてこのような発言をしている。

『第1回 益子直美カップ 藤沢市小学生バレーボール大会』で、益子さんは、「ホームタウンでもある湘南で開催できる日がくるなんて!!しかも、監督が怒ってはいけない、というルールを採用してもらえるとは、本当にうれしいです!」

「小学生のうちは、バレーボールを好きになってもらいたい、のびのびプレーしてもらいたい、という思いから、生まれたこのルール。それが、少しずつ広がっていくというのは、本当に夢のよう。」と語る。

益子直美さんのようなスポーツ選手だった人が、このような活動をするのはすばらしい!  
人間関係において、6秒ルールが大切だ。









posted by 花井英男 at 19:38| 心理学

2021年01月11日

さだまさしの一粒の麦~Moment~

さだまさしの「一粒の麦~Moment~」

2021/01/11 NHK総合 【おはよう日本】

1月11日の朝、NHKの【おはよう日本】で、さだまさしが、アフガニスタンで、中村哲医師が、薬より、水路を作ることが大切だと、活躍したことをたたえて、作曲した歌を紹介した。

「一粒の麦~Moment~」の歌詞。

一粒の麦~Moment~

一粒の麦を大地に蒔いたよ
ジャラーラーバードの空は蒼く澄んで
踏まれ踏まれ続けていつかその麦は
砂漠を緑で染めるだろう

戦に疲れ果てた貧しい人達には
診療所よりも一筋の水路が欲しい
水があればきっと人は生きられるだろう
諍(いさかい)を止める手立てに

Moment
薬で貧しさは治せない
Moment
武器で平和を買うことは出来ない
Moment
けれど決して諦めてはならない

一粒の麦の 棺を担う人に
伝えてよ  悲しんではいけないと

この星の長い時の流れの中で
百年は一瞬のこと

Moment
いつか必ず来るその時まで
Moment
私にできることを為せばよい
Moment
私で出来るだけのことを

Moment
薬で貧しさは治せない
Moment
武器で平和を買うことは出来ない
Moment
けれど決して諦めてはいけない

Moment
夢はきっと引き継がれるだろう
Moment
私にできることを為せばよい
Moment
私にできるだけのことを


コロナ禍についてさだまさしは言う。「心が倒れかかっている。あまり厳しく自分を追いつめないこと、大きく深呼吸する事。」

その通りだ。

中村医師のように「“20年がかりで水を引けば良い”くらいの気持ちで人生を考えながら、きょうを生きられたら、足元ではなく遠くを見る事ができるのではないか」と、さだまさしは話す。

この言葉を聞いて、朝から気持ちが楽になった!!!


ベートーベンピアノソナタ8番「悲愴」を使用した事についてさだは「中村医師のことを歌おうと思ったときに直感で“悲愴”を使おうと思った。後から中村医師はベートーベンが好きだと聞いた」と話す。

すごい偶然の一致!!!「偶然は必然」というが・・・


さだまさしが、中村哲医師にささげた曲「一粒の麦」にある「私に出来ることを為せば良い」という歌詞について、さだは「非常に重要な教え。


私たちはいつも自信なく生きている。何が出来るのか悩むが、出来ない事までやろうと頑張らなくても出来ることだけやれば大丈夫といっている」と語る。








posted by 花井英男 at 10:45| 戦争・平和

2021年01月09日

「ダンスか死か アハマド・ジュデの日常」

昨晩(2021年1月8日)、BS世界のドキュメンタリーで、「ダンスか死か アハマド・ジュデの日常」を見た。夜10時ころから番組は始まった。

この番組をはじめから、見るつもりでいたわけではない。一服しながら見ていたら、ついダンスの素晴らしさに見とれて、最後まで見てしまった。素晴らしいダンスであった。こんな素晴らしいダンスがあるのかと思った。

原題:Dance or Die(オランダ 2018年)
「ダンスか死か」と首に刻んだタツー(イレズミ)がある。ISに対して、抗議を込めたタツーである。ISに銃殺されることを覚悟して、首の後ろに、Dance or Dieという現地語で大きく刻まれている。ダンサー、アハマド・ジュデ。

シリアでは、ISによる爆撃の中で壮絶な日々を送っていた。
内線前は、ゆとりある家庭で芸術的な面でも充実していたようだ。
でも、「アラブの男」である父親は、男がダンスをすることを認めず、
バッグの中に化粧品を見つけて、アハマド・ジュデを殴打する。
このとき母親も殴られ、流産してしまい、やがて離婚。

なかなかの美形で、憂いを含んだ表情が魅惑的。
2016年10月、オランダ国立バレエの援助を受けて、
内戦下のシリアから、オランダに移り、
アムステルダムを拠点として、国際的に活躍している。

シリアで踊っていた彼をオランダ国立バレエ団が資金を集め、彼を呼び寄せたのだ。
以後、アムステルダムを拠点に、世界各国で踊っている場面が、次から次へと映し出された。

活躍ぶりは、アメリカの新聞などにトップを飾る写真を、母親にオンラインで報告している場面が映し出された。

オランダから、ドイツの難民収容所の父に会いに行く、列車のアハマドを映した。難民収容所の中の番号を頼りに、部屋から部屋へ、父を探していった。
ダンサーになることに反対し、度重なる暴力を受けた父との11年ぶりの再会し抱き合う場面が映された。

踊っていると頭痛がする、夜中に汗びっしょりとなるほど汗をかくということに苦しんでいた。病院での検査の結果、脳に水が溜まっているという病気。

突然襲った脳の病、半年くらいの入院が必要であると言われた。しかし入院はしないという選択を選んだ。厳しい運命と向き合いながら、踊ることへの意味を自問自答してきた半生を描く。

2019年国際エミー賞芸術番組部門受賞作品。 











posted by 花井英男 at 17:35| 文学・芸術