2019年10月24日

2冊の謹呈の本   句集と短歌作品集

2冊の謹呈の本

@    「あゆち俳壇」作品抄   鈴木 仁さん  自費出版

A    歌集 鬱金桜  うこんざくら   池田あつ子さん   角川書店



最近、2冊の謹呈の本を頂いた。
1冊目は、愛高教退職者の会の毎月発行の「会報 あゆち俳壇」の選者をしている、鈴木 仁さんからのものです。


「百句くらいの句集の こんなものを作ってみました。・・・・1冊あたりの単価は、105円になりました。・・・」ということで頂きました。全部で24頁のもの。鈴木さんは時々こうして作品抄を出している。
読んでいると、ヤッパリ素晴らしいと思う。私には、こんな感じのものはとてもできない。それなりの品格がある。


目次は、季語別で、次のようなもの。

去年今年(新年)・・・3

風光る駅裏(春)・・・4

麦秋闌(た)くる野寺郷 (夏)・・・8

熱田台地の夜寒町(秋)・・・14

恋路ケ浜の波頭(冬)・・・19


鈴木仁さんの世界を、この一冊で味わえる。鈴木ワールドを探検できる。
一冊読めばよい。うれしい読み物だ。分かりやすい言葉を使っているのが特色だ。

私は、鈴木仁さんを見習って、知らず知らずのまに、俳句を作っていた。

鈴木仁さん有難う。




池田あつ子さんは、中日文化センターの岩崎宗治先生の英米文学作品の講座の最近までの受講者であった。




ご主人を亡くされて、どん底に落ち込み、イギリスのウスター(ウスターソースの発祥地・コッツヲルドの近く)に2週間のホームステイをされ、立ち直り、文化センターで短歌を習い始めた。五十代の終わりから72歳の今年の冬までの16年積み上げてきた、第一歌集 「鬱金桜 うこんさくら」を私たちは頂いた。すごいエネルギーだ。


津田塾大学で英文学を勉強した方で、岩崎宗治先生の英米文学の作品を読む講座に長い間親しんでこられた。豊橋市に在住の方。生まれは、新城という。


「角川書店から発行することはそれなりの作品でないとできない。」と佐光亜希子さん(洋画家・英詩を読む会の受講者・世話役)は説明された。


岩崎先生が着席され、皆さんがそろった時に、謹呈本が出席者の皆さんに配られた。
佐光さんから、皆さんに紹介があり、池田あつ子さんが挨拶をされた。

きどらない、気さくな話し方をされた。

この作品集を出した経緯を述べられた。ご主人の死後、自宅のうこん桜を仰ぎつつ、そこから立ちがって、ふたたび歩き始めた。

その歩みは、英国のホームステイがあり、ブータンの旅があり、お遍路もある。東奔西走があり、アクティビティを発揮して、過ぎ去る時間への思い、自身の生家や父母への思いを作品に込めた。

その場で、少しの時間、ゆっくり読ませていただいた。ぱらぱらとめくったが、非常に読みやすい、分かりやすい言葉である。これなら私でも読める。

次の日に、ゆっくりとまた読んだ。涙がボロボロ出てきた。短歌を読んでこんなに感動したことはない。
高齢になった自分にとって励ましになる短歌だ。生きていく支えになる短歌。これから、この歌集は多くの人に読まれるだろうと思う。それだけの価値がある。


使われている言葉が、身近で、読みやすい。近づきやすい世界のように感じる。素晴らしい読み物を頂いた。
池田あつ子さんありがとう。

池田あつ子さんのあとがきも簡潔でよいと思った。

古谷智子さんの跋文も、非常に丁寧に書かれており、作品理解に役に立つ。

歌集  鬱金桜   池田あつ子   角川書店

目次

T

鬱金桜  2005年

涅槃図



海鳴り

籐椅子

セザンヌの林檎

ホームステイ

ブータン

日溜りの父

送り火

生家



お日様

清き大地

サクチュアリ



豊橋鬼祭り

U

おひとりさま   2016年

若葉

アランセーター

四間道界隈

森に遊ぶ
笑顔

ミンミン蝉鳴く

優しくない雨

長篠古戦場

こもる

母との時間

夢と現実

熱帯夜

晩夏

白衣

跋  古谷智子

あとがき

装幀    田中 淑恵

定価  2600円



池田あつ子さんの自選五首


好きだった鬱金桜が咲きました君への一枝彼岸に届け


濃緑の夫の形見の万年筆われは歌書く太字を愛し


涅槃図のなかに泣きゐし動物も弟子も再び歩き始める


南へと伊良子岬を蝶わたる翅に鋼のひかりを秘めて


日溜りの父安らけしほどほどに燗のつきたる徳利のやうに













posted by 花井英男 at 18:12| 文学・芸術

2019年10月19日

東海EMDR勉強会 10月セミナー

【東海EMDR勉強会 10月セミナー】

「災害トラウマ対策セミナー&解離の治療パート1」

講師 仁木啓介 先生
 

ニキハーティーホスピタル理事長・院長 精神科医師

熊本県精神保健福祉協会理事、日本臨床催眠学会理事長補佐、臨床催眠指導者資格、
日本EMDR学会副理事長、JEMDRA-HAP委員長、     


日時 2019年10月19日(土) 10:00(受付9:30)〜16:00


会場 ウィンク愛知 

地下鉄「名古屋」駅





会場に早くついて、ハンドアウトを見ていたら、後ろから肩をつつくので、振り向くと、東京の、H先生ではないか。
「わざわざ東京から来たの?」「夕べ名古屋に泊まったの」と聞いたら、
今日来たという。しかも、朝5時に起きて来たという。「ご苦労様」

お昼の時間にも話が出来た。
H先生が来たのは、
第14回EMDR臨床セミナー(12月14,15日。熱海伊豆山温泉)の幹事を彼は、務めている。
仁木先生との打ち合わせの関係もある。

仁木先生は、名古屋の講演(part1)のpart2を熱海でする予定である。



始めに、仁木先生は、熊本空港から、中部へ出発しようとした昨晩、豪雨と雷が激しく、飛行機が出発出来ない状況であった。福岡から小牧に飛ぼうかと考えた。羽田へ飛ぶ飛行機は欠航になった。

なんとか、11時半頃に中部に着いたという。大変疲れられたと思う。

EMDR学会でお見かけする元気な姿であった。

午前の部


午前は、仁木先生は、熊本地震への地元での対応にどう活動したか。いざ地震が起きるとこころのサポートの難しさ、準備のない所から出発しなければいけない。活動の歩みを述べられた。

熊本地震は、2016年(平成28年)4月14日21時26分以降に熊本県と 大分県で相次いで発生した。


災害ボランティアの受け入れ、特にこころのボランティアの受け入れは、何を信用していいか、分からない状況の中で、怪しいものが入り込む状態であったという。学校現場で、スクールカウンセラーがそれに巻き込まれたという。


文字通り仁木先生自身が、自宅のキッチンが、食器が散乱した写真を見せ、自らも被災して、自分のホスピタルの運営もして、被災者を受け入れた。

精神科医、EMDR学会の副理事長という立場から活動である。


更に地元の被災者支援の道筋をつけて、行政職員、警察、消防、教育関係者、病院関係者、学校の児童生徒への講演等に地震直後から、ここ数年かけて関わってきた経過を述べられた。

配られた資料は、100枚以上のパワーポイントであり、実際にはそれ以上の数のパワーポイントであった。


精神科医の立場から、PTSRという「心的外傷ストレス反応」という概念を紹介された。災害での心の対応のポイントを細かく説明された。


「耐性の窓」Window of Tolerance WOTに触れ、最適覚醒が、災害などで狭くなっているのを広げていくことが大切であると述べた。


仁木先生は、最後に「あなた自身のセルフケアを」大切にしてください。
同時に、ボディコネクト療法はすばらしいですねと言われて終わった。


午後の部

午後の部は、「解離のケースPart1」


ハンドアウト12枚,約50枚のパワーポイント。
午后の内容は、私が現在必要としている知識である。自我状態療法と催眠に関する内容である。


まさにこういう内容の講演を求めていた。
解離と自我状態療法、催眠の内容である。

豊富な仁木先生の実践経験に裏付けられた内容である。このような内容の研修を望んでいた。貴重な内容である。


日本臨床催眠学会のジャーナルに掲載された、研究論文など4つ提供していただいた。
第14回EMDR臨床セミナーが楽しみである。

会合の準備をして頂いた、東海EMDRのスタッフの皆さんに感謝します。

十分に満足できた内容でした。




posted by 花井英男 at 19:53| EMDR

2019年10月13日

シェークスピアの詩集 翻訳刊行 英文学者岩崎宗治さん

シェークスピアの詩集  翻訳刊行 英文学者・岩崎宗治さん



2019年10月10日(木)の朝日朝刊に、上記の小さな記事が出た。
10月10日(木)中日文化センターの「英詩を読む」の会合で、メンバーの女性が、朝日新聞に岩崎先生の記事が出たと出席者に知らせてくれた。

岩崎宗治先生 名古屋大学名誉教授 文学博士。

先生は、90歳である。元気な姿で、毎回、中日文化センターで、英詩の講義をして頂いている。この年でよく頑張っておられると思う。

大学の先生というと、偏りがちな性格の方もいる。人格も穏やかで、信頼のおける方で、文学に関心を持つ人に丁寧に教えてくれる。安心して講義を受けることが出来る。幸せなときである。私たちにとって宝である。

朝日の記事によると、シェークスピアの詩集は、「ソネット集と恋人の嘆き」は1609年の作品。国文社から出版。

ネット上で調べると、2750円。ちょっと高い。

図書館で借りて読みたい。

それにしても、岩崎先生は、数年前から、イタリア語の勉強をしているという。「英国ルネッサンス詩人たちの生みの親といえるペトラルカを自分の言葉で翻訳したい」という次の目標があるという。

すごい執念をもっておられる。探究力、追究力、好奇心を持って研究している。心身共に健康でないとできないと思う。

岩崎先生の授業に出るのが楽しみだが、先生のこの意気込みには驚く。どこからこんな元気が出てくるのだろうか。
先生にはいつまでもお元気でいて頂きたい。私も見習いたい。容易に出来ることではない。

現在、岩波文庫のブレイクの対訳詩集を、毎回、3〜4つ読んでいる。
私にとって、ここへ出席するのが、楽しみである。
先生の配ってくれる、3枚くらいのハンドアウトが面白い。ブレイクの版画の原本、解説文が見られる。

20名近いメンバーがいる。ここにはこの講義の魅力にひかれている人は、高齢者が多い。健康を維持して、出てくる人もいる。
メンバーの人とお茶をするときもある。それが楽しみでもある。



posted by 花井英男 at 08:37| 文学・芸術