2017年03月18日

ディラン・トマスについての修士論文をいただく

玉稿・修士論文を頂く


大学時代のクラスメイトN君から、英文の修士論文を頂いた。
この3月23日が、愛知教育大学大学院の修了式。


母校の大学院で、道木道弘教授(文学博士)の指導の元、書き上げた。
全部でA4版で73頁の大作。1頁25行ある。
英国の詩人、ディラン・トマスの前期の作品(詩と小説)について書いた。
タイトルは、
Dylan Thomas’s Early Works and Modernism

学位は、教育学修士。
彼は、大学時代から、詩作を重ね、30代で詩集を出して、大きな評価を得た。詩が理解できる才能を持つ。
長年ディラン・トマスに関心を持ち続けた。今回の大学院での論文に結実した。
大学時代、3羽カラスの一人。

修士論文をぜひ欲しいと頼んだら、気持ちよくくれた。
栄の喫茶店で、2時間近く中身について、作成過程について、話を聞いた。

イギリス詩・小説について、英文で論文を書くというのは、大変なことだ。

読んでみると格調の高い英文で書かれている。
明確な内容の論文だ。英文は歯切れがよい。それは分かる。
学術論文である。

英文の用語が難しくて、難解だ。

どれくらい理解できるだろうかと思いながら、辞書を引きながら読んでいる。

この1年間、中日文化センターの、岩崎宗治先生(大学時代の恩師)の、「アメリカ詩を読む」の講座にて、E・ポーからS・プラスまでの詩を読んできたので、かすかに分かるという感じだ。
彼は、原稿を、知り合いの大学のイギリス人教授に英文校閲をしてもらった。

修士論文の口頭試問は3人の教授の下に行われた。

審査には、外人教授は必ず一人はいる。
彼の研究は、ディラン・トマスの詩と小説について、文学的感性と同時に、コーパス言語学の研究の分野からも書いた。
コーパス言語学とは、コーパス(英: corpus)は、言語学において、自然言語処理の研究に用いるため、自然言語の文章を構造化し大規模に集積したもの。

例えば、Shakespeare corpusなら、シェークピアの作品がすべて入っている。夏目漱石corpusなら、夏目漱石の作品がすべて入っている。作品研究の手掛かりになる。
大学院には、中世英語とcorpus言語学に詳しい研究者がいる。

これは、聞いて面白い。詩人、小説家の作品がすべて記録されたものが今は出来ているという。
例えば、海とか人とかという言語がどれくらい使われているか。

一番多い言葉は何かを調べ、トップテンの言葉について、考察をするというもの。


彼は、大学院博士課程には行かないで、自分で、ディラン・トマスの後期の作品については、研究して、博士号Ph.D.を取るつもりだという。意気込みはすごい。自信をつけたようだ。私と同じ、77歳だ。

成功を祈る。
ディラン・トマス(1914年 - 1953年)は、グラマースクールを卒業したという学歴。ケンブリッジとか、オックスフォード卒業していない。

教師の子どもに生まれ、自宅にあった作品をグラマースクール時代に読み、文学的感性を付けた。詩のリズムが素晴らしいという。
結婚もした。貧乏であった。

詩作をするようになり、アメリカで認められるようになり、
やがてBBC放送で詩の朗読、解説をする。
若くして39才で亡くなった。アメリカの詩人、研究者に招かれ、アメリカで詩の朗読会に招かれた。3回も招かれた。
招待で金も稼いだが、酒癖が悪く、過度の飲酒でアメリカで亡くなった。堅実な生活をしなかったようだ。

ビートジェネレーションの先駆けだったようだ。
アメリカでは、ギンスバーグが詩の朗読会をしたのが知られている。その先駆けだろうか。

ディラン・トマスの作品は、日本では翻訳されている。
彼によると、ディラン・トマスはボブ・ディラン(ノーベル賞受賞)につながるという。


ディラントマスの評価は高い・



「ディラン・トマスは、英語で執筆を行う最も偉大な20世紀の詩人のうちの一人として見なされる。彼は現在もアングロ・ウェールズ文学の第一人者である。彼の作品における鮮明かつ空想的なイメージは、20世紀の詩文学界においては否定される傾向にあった。同時代の作家達は政治的・社会的で深刻な問題を取り上げたが、トマスは感情と情熱に従い、その作品は多くの場合激しく個人的で、猛烈に感傷的であった。」

終わり





posted by 花井英男 at 17:46| 文学・芸術

2017年03月12日

「発達障害のない子 / ある子の学校適応・不登校対応」 小野昌彦編著

金子書房
ハンディシリーズ発達障害支援・特別支援教育ナビ
柘植雅義監修
「発達障害のない子 / ある子の学校適応・不登校対応」
小野昌彦編著

発刊



3月10日、金子書房か編集部ら、謹呈を頂いた。

1300円。


B5版の紙を半分折った大きさ。
ハンディだ。
厚さも1センチ足らず。

内容は、手軽に読めるということ。
すべて実践記録。

全部で10巻シリーズ。
全10巻が、発刊された。
これは第10巻だが、10巻とは書いていない。

私の執筆した、第10章 「スクールカウンセラーとの連携による断続型不登校高校生の再登校支援」は、93頁から99頁まで。
一気に読める内容になっている。

第10章の内容は、
宮崎大学教育文化学部教育実践総合センター研究紀要(2009年)に発表した、ぎっしり9頁の論文を、7頁に圧縮したもの。

詳しい内容を知りたい方は、研究紀要を見て頂きたい。

7頁に圧縮するのは大変でした。

私は、推敲の時、小野昌彦先生は、文章構成力、論文構成力の達人という感想を持った。
小野先生に感謝します。


このハンディシリーズ金子書房ハンディシリーズ発達障害支援・特別支援教育ナビ
柘植雅義監修
には次のように10冊がある。


発達障害のある子/ない子の学校適応・不登校対応
小野 昌彦 編著


発達障害の子を育てる親の気持ちと向き合う
中川 信子 編著



発達障害のある大学生への支援
高橋 知音 編著


発達障害のある子の社会性とコミュニケーションの支援
藤野 博 編著




学校でのICT利用による読み書き支援
近藤 武夫 編著




発達障害の早期発見・早期療育・親支援
本田 秀夫 編著




発達障害のある人の就労支援
梅永 雄二 編著




これからの発達障害のアセスメント
黒田 美保 編著




発達障害の「本当の理解」とは
市川宏伸 編著




ユニバーサルデザインの視点を活かした指導と学級づくり
柘植 雅義 編著

終わり


posted by 花井英男 at 15:55| 認知行動療法

2017年03月06日

感情調節困難支援研修 U

感情調節困難支援研修U
臨床実践コース
第6回
「振り返りと討論症例検討と対人関係プロセス想起法(IPR)を活用して実習)」



日時:2017年3月5日(日)11:00〜18:00
場所:長谷川メンタルヘルス研究所セミナールーム
講師:遊佐安一郎(長谷川メンタルヘルス研究所 所長)
内田江里 (長谷川メンタルヘルス研究所 臨床心理士)
主催:長谷川メンタルヘルス研究所  渋谷区代官山


今回で最終回となる。臨床技術の幅を広げるという希望で参加した。
関東近辺から14〜15名の医師、予防医学の産業医、臨床心理士、看護師、病院の管理職・作業療法士、看護系大学教員、包括型生活支援施設職員PSW、家族などが熱心に参加した。


私より遠方の参加者がいた。先進的な心理療法を導入している、福井県の嶺南こころの病院の方である。先日、認知・行動療法コロキウム’17in小浜で現地準備スタッフの方である。また、東京でお会いし、知り合いになった。


遊佐先生は、基本的には、アメリカの病院で臨床経験、日本の長谷川病院での臨床経験での百戦練磨の実績と経験を持つ。
現在も、アメリカに在住し、1か月に1回アメリカの自宅に帰る。
日本語より英語の方が便利という感覚だと言われる。


弁証法的行動療法(DBT)・感情調節困難支援の日本への導入、東京での当事者支援、家族支援に従事。大学院でも集中講義。
東京大学等国内の大学院での客員教授をされた。
日本では見向きもされなかった患者への支援をされてきたことに敬意をもちます。


講義も穏やかに、分からないことに丁寧に答えられる。人格者である。
日本では、正式の大学の教員にはならず、ひたすら実践分野で活躍した。
現在、臨床心理士養成系の大学院の教員は、
実践分野で、レベルの低さは在学したものなら誰でも知っているだろう。

本日は、今迄をスキャンして、感想と本日取り上げてほしいことを言うように言われた。
それに基づいて講義の内容を決めるとのことだった。
私は今までの内容をおさらいして参加した。
私は、臨床での幅が広がったことを述べた。分からない用語の質問をした。


参加者から、「承認」は難しい、「認め」はうれしくないという指摘。
BPDの人は家族、母との関係の指摘。
マインドフルネスは、普通の人とBPDの人は違うことが指摘された。
入院させたい親と入院したくない本人。
幻聴も解離のひとつ。苦しくなると幻聴が出る(バンダコーク)。

イギリスで、統合失調症のCBTが開発された、日本で、菊池先生が導入したことを指摘。
ここで、私は、その本が2冊翻訳されたこと、古村健と東大の石垣琢磨先生が翻訳出版したことを追加した。


先生は、解離のことを触れ、私の紹介した、「4月23日の東京・大田区での第2回USPT研究会のワークショップ」のことも皆さんに紹介された。
USPT研究会のホームページを見て研究会の内容を確認された。

岡野憲一郎の「解離新時代」を紹介された。
ロールプレイをやってほしいという希望が出たので、午後はビデオをとらずに2組に分かれて、関係性のマインドフルネスを実践することになった。


承認はしてはいけない時にはしない。
ドクターは、患者と短い時間しか会わないが、病棟の看護師は長時間患者と付き合わないといけない。感情調節困難の患者の感情表出のために、看護師は疲弊してしまい、退職者が続出してしまう病院がある。

感情表出するBPDの家族は大変な状況にある。家族は敏感になっている。
ACTという分野を知った。心理療法のACTではなく、Assertive Community
Treatment の略語。包括型地域支援という分野で活躍する仙台からのPSW。

カウンセリングでズレが出ないために工夫が必要。
患者に、「この理解で、いいいですか」と聞くことの重要性。
家族のスキル・アップの必要性。そのためのコンサルテーション等。

先生の文献紹介。
「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」 星和書店 2700円
「パートナー間のこじれた関係を修復する11のステップ」明石書店 2600円

この本は、親子間、夫婦間の改善にも役立つと。

6回の講座のうち、4回出席できた。欠席した分については、何とかカバーしたい。
内容の充実した講座だった。

朝、名古屋駅を出る時、快晴だった。これなら、富士山が見られると思った。
新幹線の列車の左側に座り、静岡駅あたりから、前方に富士が見え始め、新富士駅では左側真横に、雲ひとつない、全景のすそ野の広い、すばらしい富士山がしばらく見えた。

名古屋の自宅へ帰ったのは、午後10時。やれたという実感。これからもがんばるぞ!!の気持。

感受調節困難支援研修 U
臨床実践コース


第1回 2016/10/2 感情調節困難の理解と弁証法的行動療法・承認とヘルピングスキル

第2回 2116/11/6 DBTスキル訓練・ヘルピングスキルを活用しての実習

第3回 2016/12/4 スキーマ療法とスキーマモードワーク
             対人関係プロセス想起法を活用して実習

第4回 2017/1/15  行動連鎖分析・対人関係プロセス想起法を活用して実習

第5回 2017/2/5   DBT家族スキル訓練・家族のためのパワーツール     
             対人関係プロセス想起法を活用して実習

第6回 2017/3/5 振り返りと討論症例検討と対人関係プロセス想起法を活用して実習


 
終わり






posted by 花井英男 at 16:35| 研修